「アクセスインターナショナル」製品を知ろう!
去る5月27日、でく工房でうたれた勉強会「『アクセスインターナショナル』製品を知ろう!」に御邪魔してきました。こちらもまた1か月以上経ってしまいましたのでなるべく駆け足で…お話して下さったのは営業の長岡さん。
まずもって創業者の山崎さんもお使いの独Sunrise MedicalのJAY wheelchair cushionsから。ゲルではない「ウズラの卵を尻に挟んでも割れない」流動体が主に坐骨結節周囲の座圧を「ウニュッ」と分散させます。流動体の量は機種によって異なり、更にはパッドの追加、或いはオーダーも可。極低温下を除けば硬化しないそうですが扱いは意外とデリケートらしく、流動体が漏れ出したら「本国で修理」とのこと。そしてまたウェッジもしっかりしたものでそれでも「しなる」ッて言ってたなコレ1つとっても「ウ~羨ましい!持って帰りたい…」。さっそく工房の座圧計で検証、一同「ほほォ~」でした。但しかなり以上に分厚いので車椅子も相応のフレーム、セッティングが求められるのでしょう。
そしてこちらの皆さんも同じくSunrise Medicalの座位改善パッド・GS wheelchair cushion。こういったものもシステム化されているなんてこれまた羨ましい。子供の頃読んだ潮書房「丸メカニック」だったか、航空機の開発で昔の日本はレバー1本・バネ1つに至るまでいちいち図面を引いて作っていたのに対しアメリカは当時既に専門の業者がいて、設計屋はカタログから選ぶだけで済んだ、との一節を思い出しました。
続いて登場した車椅子はたぶんコレ。ティルトと言いますとその多くが座の下のどこかにピボットが設けられ、その位置によって云々、となるわけですが、リンク先にある通り座が円弧状のガイドレールに沿って動く、仮想回転中心が座面の遥か上にあるんですねェ。コレによって重心の前後移動、ひいてはホイールベースを抑え特に在宅で使い易く、と。こちらも座圧計を挟みティルトの「概ね50度を超えないと座は除圧出来ない」セオリーを実証。
コレを使いこなせればPT・OTも本物?Whitmyerのヘッドサポート、専門のメーカーがあるなんて世界は広い。紐で引っ張っているのは頭部の前屈を止めるものらしい。そういや職場にあるOtto Bockのヘッドサポート、コラム(マウンティングキット)がS字に曲がってるぶん高くなってしまいバアチャンの頸部が支えられません、何方かいいセッティング法教えて下さい。
…
「身の回りにある物で姿勢改善を目指すは呼び水・インセンティブたり得るが、そういった人にこそ良いモノを使ってもらいたい。(ましてリハビリ職が)いつまでもそこにとどまっているのは道具(の力)をなめている」光野さんから厳しいお言葉。知らないから、付き合いのある業者が扱ってないから、あっても使う気ないから、介護が口出しするなんて生意気だから、もっと言っちゃえば己、或いはオトモダチとの「いま・ここ」が楽しければ後はどうでもイイから…技術力がドーノ、と空虚なアジテーションばかりが飛び交う日本の、今もなおその心を蝕む貧困さ、救いようのないクライメイトをまた垣間見てしまった気がします。
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