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2016年12月23日 (金)

アルテミスとゼウスとスピカ

Minisd_1110アストロアーツでの紹介には不覚にもタイトル見ただけで「フ~ン」とスルーしてしまいましたが寒冷前線が抜けた未明の東天、雲間から姿を現した3星に「あれフォトジェニックじゃん」レンズを向けてみました。撮影は4時50分頃、この後薄明が始まり明るくなった空で更に目立っていました。

木星はこの後逆行に転じスピカとは向こう1ヶ月概ね画像の角距離、その後も割と近くにいて、月との共演は夏まで月イチで観られます。各々の位置関係や月相の違いを見比べてみて下さい。

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2016年12月21日 (水)

天文年鑑/天体観測手帳 2017年版

もう年末、というワケでまたこの話。

Minisd_1100来年いよいよ創刊70周年の佳節を迎える天文年鑑の表紙は去る3月に東南アジア~北太平洋であった皆既日食・コロナの多重コンポジット画像、1992年版がお手元にある方は銀塩フィルム+暗室作業に拠るソレと「何が変わったのか?何が変わっていないのか?」是非見比べてみて下さいまし。それはそうと、こういった画像処理も今や分業化、組織で作るんですねェ。また扉はチロ天文台関係の提案による命名にあたり贈られるという祝い酒、これまでにない切り口ですね日本人の名がついた小惑星は既に100を超えているとか天体観測手帳は桜島を跨ぐH-2Bの軌跡を持ってきました、おそらく去る8月19日・HTV5を載せたものでしょう。

  • 12月31日 45P/本田・ムルコス・パデュサコバ彗星が近日点通過
  • 1月 1日 火星と海王星の接近
  • 1月 9日 ヒアデス星団(αTau)食
  • 1月 21日 木星がαVirの北3°41′を通過
  • 2月 1日 月と金星と火星の接近
  • 2月 5日 金星による7.8等星食(全国)
  • 2月 14日 γVir食
  • 3月 10日 2P/エンケ彗星が近日点通過観測困難
  • 3月 17日 水星が金星の南9°33′を通過
  • 4月 1日 ヒアデス星団(αTau)食
  • 5月 7日 γVir食
  • 5月 10日 パンスターズ彗星(C/2015 ER61)が近日点通過
  • 5月 22日 月が金星の南2°23′を通過
  • 6月 12日 ジョンソン彗星(C/2015 V2)が近日点通過
  • 6月 21日 月が金星の南2°22′を通過
  • 6月 29日 水星が火星の北0°47′を通過
  • 7月 20日 αTau食(昼間)
  • 7月 25日 水星食低空
  • 7月 28日 γVir食(島根半島~御前崎 南限界)
  • 8月 8日 部分月食
  • 8月 19日 月が金星の南2°15′を通過
  • 8月 22日 皆既日食(北太平洋~北米~北大西洋)
  • 9月 2日 水星が火星の南4°06′を通過
  • 9月 17日 水星が火星の北0°03′を通過
  • 9月 19日 水星食(昼間・九州~沖縄)
  • 10月 5日 火星が金星の南0°13′を通過
  • 10月18日 水星が土星の南1°01′を通過
  • 11月12日 αLeo食(出現のみ)
  • 11月13日 木星が金星の南0°17′を通過
  • 11月28日 水星が土星の南3°03′を通過
  • 12月 6日 水星が土星の南1°21′を通過
  • 12月 9日 αLeo食(昼間)

本田・ムルコス・パデュサコバ彗星の近日点通過は2016年中ですが同星としては比較的好条件とされていることから再掲しました。8月22日の皆既月食は継続時間の長くなる皆既帯中央がアメリカを突っ切り、観測ツアーが組まれるなど注目度が高いため「一応ね」本現象の1サロス後が2035年の日本で起きる。長生きしようゼ。今回はアルデバラン(αTau・ヒアデス星団)を始め主立った星食も挙げました。主要流星群はγPer以外は割かし観易そうです。惑星の会合は9月の東天に注目、このほか際どい条件ながら水星の振る舞いが面白そう。以前も書きましたが天文年鑑は地味だったり赤経の合とならない天体同士の接近を端折る、現象として起きるものと「集まって見えて面白い」をたて分ける傾向があり、他所も当っておかないと記事にしたいネタを見逃す恐れがあるので注意が要ります。

来年もまた地味なものばかりですがそこは観る人の意識次第でしょう、併せて今夏星になったリオ様も探しに…。

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2016年12月19日 (月)

ハートフルホーム開北 見学会

Minisd_1062沼津にオープンしたアクタガワのグループホーム(以下「GH」)・ハートフルホーム開北の入居相談会/見学会を、去る10月30日に夜勤明けの強行軍でチョコッと覘いてきました。当日は終日曇り、スクーターが寒いのなんの!今秋初めて冬装備を纏いR1をカッ飛ばしました…それにしてもやっぱりアクタガワってチカラ(カネ)がありますよね、何しろ地元紙のタイトル下ココが最も広告料が高いで告知するんですものだからすぐ気付けたわけだが。処は沼津駅北口からR1へ向かった途中の一区画、あの辺りでGHが建つのは初隣の工場が地主さん「協力的だった」となのだとか。

Minisd_1108既に稼働中とあって見学は2階のみ。アクタガワですので例によって内部は撮らせてもらえませんでした、が、GHですのでハードウェア自体に特別なモノはありません。画像は戴いたパンフから1階を、2階はエントランスが会議室になっている以外はほぼ同じ。回廊型・1フロア9室なのはともかく…どう思いますか?認知症とは言えそれなりに動け、解る皆さんがどうこう、ではなく、コの字型に並んだ居室に遅番が背を向けるんですよ。水回りは壁で囲まれ洗い物に入ると視界が狭く、パブリックを見渡すのにいちいち身を乗り出さねばならない有様、当方GH勤務経験が無いのでデカい口は叩けませんが遅番だけならしょっちゅうだゾ少なくとも星のしずく・よりあいの森を見た後では首を傾げずにおれません。「問題行動の陰に問題介護あり」と三好さんは仰いますが、私は更にその陰に問題組織あり(ハード・ソフト挨拶しない、同僚を大声で罵る、業務割当が朝8:30で全て変わる、オフィスやHQに近い部署程そこより離れたところを見下すetc.共)、と睨んでおります。

居室・トイレとも造りは系列の有料老人ホームと同じ。浴室も然り、一般家庭向けユニットバスに手すりを足しただけで、介助者のワーキングスペースに慮った形跡は認められませんでした。GHは介護度が上がったら他所へ送れば済みますので問題は表面化しない問題扱いされないことでしょうが、利用者様の元気に依存した環境整備(不備)「こうしたい」を引き出すソレとは別物は後々手痛いしっぺ返しを食らいますよマリアナの七面鳥狩りが21世紀に蘇る、ッてこった。パブリックや廊下にピクチャーレールが無いのを尋ねると「作業レクを『子供っぽい』と御家族が嫌がるから」と言い訳しやがりました、「何もするな」と?施設はオンカロじゃないゾ!

見学会とは直接関係ありませんが、他で書く機会がなかなかありませんのでココに押し込んでおきます…アクタガワがISO9001認証を受けたのは2003年のこと、県下の介護事業者では最初とか。世界標準「誰が見ても解る形で示す」、己のしている・出来ていることがどの程度かを測るものさしになる、と言えば聞こえはイイのですが、病院機能評価と一緒で要は書類のための書類書かされ、会議のための会議にヒラは休日・夜勤明けを問わず呼びつけられたイイんじゃない?女学生の議題はいつも「如何に座り、如何に休むか」だから、ッてことでしょ、可哀想に。でもって詰まるところは「幾ら包めばいいの」「デスクが上で現場が下」…よく思うのですが自らの理念を掲げているわりにはより強い者それもアングロ・サクソン、狩猟民族の末裔だぜの顔色を窺う、ヒラメとは、修羅道とはこういうことなのでしょうか?私は目の前の仕事をこなす・同僚の背中を追いかけるのがやっとですのでソンナコト考える余裕などありません。

子供の頃沼津は列車で片道2時間もかかった別天地、その所要時間こそ殆ど変わってはいないものの夜勤明けで富士くらいまでならともかくあんなトコまで行ってしまった、だからと言って自分の世界が広がったわけではないのでしょうが。

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2016年12月14日 (水)

国際福祉機器展 H.C.R.2016見てある記・メカヲタ&裏ケース会議編

またまた遅くなってしまいました、今回は概ね車椅子以外のモノをまとめて。

Minisd_1075我ながらクドいと思いますがメンテナンスネタ、広和の車椅子タイヤ洗浄機、画像はキャスター輪も同時に洗える4車輪用・CVC-04。ブラシで振動を掛けつつ車輪を送るのだそうでリンク先にある通りタイヤの種類や材質、勿論汚れ方でも送り速度を変えるとか。地ベタに直接触れる部分、またタイヤの溝に挟まった汚れを取るのは意外以上に面倒ですのでこの手の技術特に省力化はもっと開発される可き。蛇足ながらタイヤのトレッド、施設内/舗装路であれば杉目パターンで十分だと思いますが、ジジババがブレーキかけたまま強引に漕いだ日には瞬く間に坊主になってしまうことでしょうから、そこを見越してオバチャリと同じアレを宛がっていたとしたら車椅子屋は読みが深い。

Minisd_1067NEDO/QDレーザの網膜走査型レーザアイウェア。プロト故のやたら太い眼鏡フレームデザインは開発者の趣味でしょ内側に設けた超小型これまたプロト故まだまだデカいプロジェクタからの微弱なレーザー光で網膜へ直接映像を結ぶ、とかで、これからの技術らしいGarminとはまた別モノ。各分野への応用を謳っていますが本機と視線入力を組み合わせてポケモンGOなんか始めたに日は交通事故では済まされないかもそのための自動運転??

Minisd_1078さァ、どこが変わったかな?日進の障害児向けカート・PIGLEOシリーズ9月の勉強会で光野さんが指摘されていた背部フレームを。ウ~ン、あの時もっとよく触って確かめておくべきだったなァ~、横で話を聞いていただけなのでツッコみようがありません。

Minisd_1049Minisd_1050以前ageそびれたネタ、睦三 メディカル事業部の立ち上がり補助メカ・SU-V。同Ⅳとの違いはフレーム幅だけみたい、立ち上がり(前屈み)姿勢を保ったままガ~ッと運んでいけるところは他社製品と同じ。これだけならもう忘れたふりするところですが、実は同社製・如何にも「機械屋が作りましたァ~」な風情のシャワーチェアを職場のモノ知らないリハビリが買ってきやがって私の部署で使っているのですが、座面が高過ぎる、倒したリクライニングが押しただけで戻ってしまう、足で(主輪の)ブレーキが掛けられない、フットサポートを畳んでも突出が多く移乗で下肢の巻き込みが怖い、スライドグリップはスカスカ動くだけグリップを握ってもらうことがまず無いので本来のポジションにせずただ横に渡しているだけだったりするが、バックサポートがまっ平らで円背を支えられない、機能の割にリンクが複雑で拭き掃除が面倒…と同僚からは不満タラタラ!おそらく画像の本機も同じような問題が出そう。ついでに書きますとアクチュエーターを仕込んだ立ち上がり補助メカはその電装系の防水がしっかりしていないと使う場所が限られますデスクの騙る介護・自立支援「とやら」がどこからどこまでなのか見えてしまったり

Minisd_1072その電気仕掛けの1つがテムザック技術研究所のRodem TRi。一応6輪なのですがその大きさ故動き回るにはかなり場所をとりますそれにこの足回りじゃオフィスから外へは出られんなァ。自転車好きらしい営業さんから「SIDIイイですねェ」と声を掛けられ、「自転車を降りてから歩くことが多く、靴底のゴムブロックを交換できるのがコレしか無かった。ミドルグレードにも展開すればウケると思うが」と本機と関係ない話で盛り上がってしまいました。

Minisd_1071オーシンの高反発クッション・エアーラッセルのカットサンプル。表面がポリエルテルのメッシュになっていて、東洋紡ブレスエアで時々言われる「ゴロゴロ当たって痛い」を改善。勿論丸洗いOK、軟らかさの違いで30/20のラインナップあり、ヘタッたらドライヤーで復元出来るそうな。この類も徐々に選べるようになって来て嬉しい限りです。

Minisd_1076Minisd_1077そしてブレスエアのハッピーおがわが出展していたのは車椅子用クッション・ハッピー楽パットロール。折り方1つで座クッションはもとより仙骨や体幹支持にも。2つ3つ欲しくなります、と思いきや今なら2枚で超特価!枕・クッションを2層の間に挟みズレを防げるMinisd_1087ナカタ工業のマットレス・ピローユニット 枕合体、なんてェのもありました。私がしょっているdeuter trans alpine PRO 28の背/ショルダーストラップクッションを「ブレスエアに置き換えたいが」と話したところ営業さんから「オーダー受けたことがある。言えばやってやる」と。聞こえたか、イワタニプリムス!!

Minisd_1073Minisd_1074すぐ破れてしまうキッチングラブを手掛ける宇都宮製作からは摘便用バッグ・プロプラス トリベンバッグ。見た目はストーマバッグそっくり、それを本物の肛門へペッタンと貼り付け、バッグ側面の指入れから画像のとおりグワシッ!とやるもの。摘便中に臭気が広がり難い、それって多床室向けってことでしょ、誰でも彼でもこと1人の「ひと」を手放し1つの自然へと帰りだした方には分ける・隔てるはやっぱり間違っていたんですよ。

Minisd_1068パナソニック エイジフリー四半世紀前の自転車ロードレースチーム「~スポーツライフ」といい、松下らしいベタベタなネーミング移乗用アームサポート手すり・メンディ。その名の通り前屈み姿勢を面で支えるもの、一応場所を問わず結構場所取るけど使えます。本機に限らず最近漸く「前から・面で支える」がマスプロ製品化されてきました、グラブバーを全否定などしませんがあのL字しかないトイレなどもう時代遅れ。

Minisd_1069TOTOのブースにあった大建工業の新型ドア・ひきドアのデモ風景。歩ける方には引き戸として、そこから開き戸になってフルオープン、間口が一間(1820㎜)未満でも車椅子の出入りのみならず介助スペース確保をも狙ったもの。アルミックスの類ですとドアの開きかけ、即ち坐ってもらってから車椅子を付けたまま開き戸を閉め「ちょっと目隠し」にしておけませんイマドキの50・60歳台「孤立した個人」達は「プライバシーがドーノ」と屁理屈こねますからねェので今後こういったデザインは増えるかも、施設で「TOTOもINAXも小口の客に冷たい(Blog『北海道移住計画』より)」。デモは来場者参加の○×クイズ形式出来レース!?で、引っ張り込まれた私も終了後フレネルレンズのポケットルーペを戴きました。

Minisd_1079Minisd_1080米Medical Depot社のPower Scooter。こんなロケットカウルが街を往くようになれば障害者福祉の未来は明るい?同社製品には自立可能な1点と多点の中間型杖も。こういった需要、結構あるんですね。それはそうと、あのカメラ用品屋であるケンコー・トキナーが福祉機器を扱いだしたとは意外、そんな御時勢なのでしょうか。

Minisd_1088相当重症化が進んでも「そこを何とか」、ケアフォース扱・Stiegelmeyer社のギャッチベッド・Vertica Care。パラマウントの楽匠Z・ラクリアモーションをさらに一歩推し進めた感じ。ただTVCFの主役(モデルさん)よろしくあんなにすっくらと立ち上がれる方にこんな仰々しい仕掛けは要りません、きっぱりと。あと背上げを起き上がり補助(介助)に、とはよく聞きますが私はイマイチ感心しません、やるならこうかな、否、やっぱり青山式介助でしょ。

Minisd_1058先の大戦でやられたからとF6Fを忌み嫌うのは子供の間だけ、私にとって道具で戦う意味を教えてくれたのがF6FでありB-29だったりしますFw190も一応は含まれるが、その「作り方」に於いてほんの少しだけポイントが違う。施設デザインの「ガワ・骨格」はそれなりに研究されているかに見えますがその中で何を使うか、ピッタリ・ギリギリ以下に減らされた人員をどう守るかへのアプローチは絶望的なまでにお座なりのまま。繰り言になりますが「ハードウェアの不備を実務者の精神力だかで埋め合わせる」大日本帝国の悪夢は今もなお変わることなく続いてしまっている、確信を以って言えます。目下画策されている介護保険下の福祉用具適用縮小は断固阻止、どころか、今後更に進むであろう少子高齢化に向け道具が出来ること、というより道具レベルで解決し得る問題は早々且つ確実に潰しておかねばなりませんア~そうそう、介護ロボット導入推進/反対論とは切り離して考えたい。あれは不定見な買い物が大好きで論のすり替えが得意なイマドキの50・60歳代の物言いだから

まァともかく、ユニットケアが今のままならもう夜のワンオペはいい加減御免蒙りたいもの。Minisd_1061ゼンショー系列店舗を連鎖休業に追い込んだ従業員らの反乱が医療・介護業界で起きないのはやはり女学生気質故、思わずにおれません。

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2016年12月 2日 (金)

国際福祉機器展 H.C.R.2016見てある記・車椅子編

Minisd_1066去る10月13日に行ってきました。ほぼ1日居たにもかかわらず全くまわりきれず見憶えのあるモノは悉くスルーしたのに、今回は不消化感ビシバシです。遅くなってしまいましたがいつも通り自身初対面、或いは以前取り上げそびれたネタを。

Minisd_1053Minisd_1054去る3月の勉強会で初見したでく工房 モデラートⅡの背折れ角調節機構をあらためて。本機の製造元はカワムラサイクルでキャスター周りのフレームワーク或いはレッグサポートフレームのスイングアウト「しか出来ない」が共通なのですぐ判る、同社の営業さん達が寄ってたかって見入る一幕も。

Minisd_1081松永製作所ブースではその勉強会講師だった日比野さんと再会。以前「NEXTCOREくるりを4輪化したら」と書いたらホントに作ってきました、のLIFECORE。施設がターゲットだそうで、フットサポートを踏んだままでの立ち上がりに因る前転を防ぐ可く大きくオフセットしたキャスター軸ハウジングは移乗におけるファイナル・アプローチを甘くします、ベッドに限ればAPEXCAREFrancebedLowlandbedといった「床ベッタン」との組み合わせが現状ベターでしょう。マツナガはスポークを減らしたがっている?NEXTCOREのカンパG3モドキに続いて本機にはキャストホイールが。私からは拭き掃除がし易いようインジェクション(射出成型)部品の、特に内側のコーナーRを大きく取って欲しい旨伝えておきました。自転車用と同様カーボンを混ぜた黒いタイヤは「色(タイヤマーク)が付きやすいので私は反対したのだが」と日比野さん、Minisd_1083Minisd_1082私は「いかにも。しかしデスクはタイヤのような消耗品でも買い替えを渋るもの。黒タイヤはグレーより耐久性で優るので(消極的)歓迎」と見解の相違。グッドデザイン賞のモルフは分割式のフレーム及びホイールとも樹脂製、入浴介助などに使うつもりだそうですが「まだここからどう展開させるかは未定」と。

Minisd_1089Minisd_1096キムタク&常盤の「Beautiful Life」放映から早16年…全くのノーマークでした。マツナガからはもう1つ、女性アクティブ・ユーザー向け機Suaiの新型・SuaiⅡ。おそらく本機のために型を起こしたであろう涙滴断面チューブ(引き抜きパイプ)でとかく小難しくなりがちなフレームデザインを簡略化、OXッぽい癖が薄まりアメリカあたりで見かけそうな造形になりました。各部のカラーアルマイトや花・星柄の銘版、バックパックも工事屋が腰に提げそうなヤツではなくハンドバッグを思わせるものが2色から選べる、と言った配慮の数々は車椅子の今後、真に生活の道具たらんとするうえで欠くべからざる要素になっていく筈。坐らなかった当方オッサンなものでので確かなことは言えませんがクロスパイプのガタを如何に減らすかで評価が定まるしょう、マツナガのことですから。

Minisd_1052Minisd_1051バリアフリーの記事で書きそびれたアクセスインターナショナル・扱のTiLiteたぶんTR Series 3。フレームはチタン、ドライブ・モジュールはおそらくアルミのハイブリッド片持ちのキャスターフォークが軽快さを演出。LEDライトが仕込まれているあたりどこぞのヤンキーか深海棲の生き物を連想してしまいます、そのうちコレがウィンカーになったりして?サイズによってフレームワークが少しずつ変わるあたりは芸コマ。Minisd_925チタンですので勿論無塗装のも、アウトリガー~キャスター軸ハウジングのアップはバリアフリーで撮ったもの、MOOTSよろしく溶接後ショットブラストがかけられていました。結構丁寧だと思います…セルフツッコミも何ですが福祉機器展、しかも列車乗り継ぎ片道4時間よインテックスにまで行って見てきたのがチタンの溶接だったとは。

Minisd_1043Minisd_1044コレ、どう思います?メカヲタにはたまらないヨシズカ システム プロダクトのSAL01。フレームが全てアルミの削り出し、しかも溶接の劣化を嫌って全てネジ留めなんだとか左右フレームはビーム及びフットサポートで渡してあるだけで、ユーザーの体格・成長に合わせ座幅が容易に変えられるMinisd_1084_2長期の使用でどこが緩んだかすぐ判る人ならいいんですけどね。主車輪ハブ軸の位置は5箇所から選べ、張り調整のため敷いてあるだけの坐布の下にベルクロバンドが何本も渡されているあたりちょっと理論武装。折り畳み機構は無く、駆動効率にこだわるアクティブ・ユーザー向け。

Minisd_1046Minisd_1045まさか見れるとは思っていませんでした!「本展直前に来た」というPantheraの最新鋭モデル・S3 Swing。キモであるレッグサポート・フレームのリリース・トリガーがシブくなりました、スカスカ動くのが良かったのに「たぶんセーフティー」と。またスイングイン/アウトのセンターロック受けがチューブ外付けになり何だかLACそっくり、いまいち好きになれません。介助ハンドルやアームサポートは予想通り昨年登場のU3と共通、尻もち防止尾脚がワンタッチで引っ込められます、Minisd_1048_4Minisd_1047_2更にキャスターハブ軸への頭髪巻き込みを防ぐ地味ながら嬉しい仕掛けも。全体の雰囲気はPanthera特有の、というかスウェーデン的ゴツゴツ感がだいぶ和らげられています、これも昨今の流行かなァ。

Minisd_1059Minisd_1057橋本エンジニアリング MC-Xは「以前と(基本仕様は)変わっていない」としながらも介助ハンドルや尻もち防止尾輪が付きより現実的装いに。ほぼ全てのデモ機の主車輪がSPINERGYなのは「バトンホイールの開発が遅れている当日はパネルのみ」とのこと。それだけかと思いきやディスプレイスタンドには新型機が♪レームはフツーのチューブ溶接のみのよう、Minisd_1060アイデンティティーとも言えたプレスのモナカ型フレームはカッコイイけど発展性に欠けた?ブレーキがたぶん日進の逆位相押してかける型なのは同社製アクティブユーザー向けのロープロ型がフレームチューブに干渉するからで、ここは今後見直し必至でしょう。願わくば来春のインテックスではCannondaleのZ型日本に2台だけ上陸したというアレみたいな洗練されたものを見たいですね。

Minisd_1056以前ageそびれたネタ、今春発売なった近鉄スマイルサプライオリジナルのLINER30。造作はOtto bock Mシリーズがフヤケた感じオットーボック・ジャパンの車椅子部門縮小がこんなところにも影を落としている?今夏私の職場に車椅子修理に来てくれた中島さん、忙しさからか目の色失くしてたなァ、同機で「すぐ折れる」と不評だったアルミしかもシャーリングのブレーキレバー(リンクプレート)は鉄に改められ不安がちょっと解消されたものの日本の介助環境には向かない逆位相なのよねェ。座幅が選べるあたり検討の跡が窺えますがフットサポートフレームサイズに関係なく設計は共通に見えたとキャスター回転圏との関係をどこまで詰められるかが開発のポイントとなる、勝手に妄想しているところです。

Minisd_1040介助ハンドルのことを私がクドクド書いたからではないでしょうが各社いろいろやるようになりました。画像はその1つ、Miki スキットシリーズの新型・SKT-600のソレ。ハンドルの途中に設けたこれ見よがしなピボットからエイッと曲げるものですが、この解り易さを以ってしてもオバチャン介護が使いこなせるかは「????」。ブレーキレバーはケーブルをもっと下向きに出来るマツナガか日進のようなヤツがベターかと。Minisd_1041また同ブースにはSEATUS_PROのプロトタイプも。フレームワークこそSTS-1とは全く別物ですが坐る本人がいじれるリクライニングの動かし方自体は同じではないでしょうか、CORIMAにそそられてしまいました。

Minisd_1094遅くなってしまいましたが今回も記事は2分割、「メカヲタ&裏ケース会議編」を忘れられないうちにUPするつもり。またネタがたまりまくって塩漬けになりそうなので急ぎます、たぶん。

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