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2016年5月24日 (火)

MATSUNAGA製品を知ろう!

またまたずっと前の話。

Minisd_8843月26日、勉強会「MATSUNAGA製品を知ろう!」を聞きに光野さんのホームベース・でく工房へお邪魔してきました。前日の疲れが全く抜けず歳!見事に寝坊、東京駅で遅刻旨電話を入れる破目に、トホホ。R16から現地までは道が非常に入り組んでいて気付かず通り過ぎることン回…どうにか辿り着けました。当日の一般参加は6人、だったっけかなァ。

製品紹介にいらしたのは営業の日比野さん。実は一昨年のシーティング基礎講習会で一緒でしたが恥ずかしながら完全に忘れてました、スミマセン。ともあれ展示会・研修会以外でこういった方々と一度きりではない、再会するようになったのはちょっとした感慨が、但し私の顔が広くなったわけではありませんけどね。Minisd_887日比野さんからはマイチルトNEXTCOREくるりについて。要点はリンク先にある通り手抜き!ですが、それらとは別に当日話題になったのはNEXTOCREくるりが車椅子としては珍しい2系統・1ブレーキであること。主輪前についているレバーはシューをトレッドに押し付けるのではなく長いリンクアームを介してハブ軸のドラムブレーキを動かします。なおマイチルトにみる2系統・2ブレーキは「セーフティとして」障害者福祉からの要請なのだとか。私のような高齢者介護の場合ですと、前後に長い車いすのブレーキを前から掛けるか、それとも後ろからかは案外以上に重要で、搬送→移乗介助でその度に前へまわり後ろへまわりは非常に面倒だったりします。NEXTCOREくるりはクロスパイプのガタを抑え込めば評価がもっと高まるものと思われますが「どうしてあァなのか解らない、あれがマツナガの作風」とは某代理店の営業さんの言。

展示会についても。「ケアテックスは3月開催とあって多くの企業が決算にかかるため出展し辛い、当社(マツナガ)は5月なので影響しないが。また『キッズフェスタを関西でも』との声は少なからずあるが、実現は川村義肢次第同地で自前の展示会をうっている」と。

Minisd_882当日は「車椅子で外へ出るため両脚を軟らかく受けとめるクッションが欲しい」という方も参加、午後は勿体無くもその仮合わせを見学させてもらえました。何でも「路面の凸凹を拾うと痛くなる」と、その昔私が脚を怪我した翌日車椅子で市中引き回し、じゃなかった、役所の石畳&点字ブロックでヒィヒィ言わされたのを思い出しました、ガイドヘルパー講習での体験も。工房の皆さん美術学校の実習よろしくユルく仕事しているかに見えて実はいつの間にかスゴイモノが出来上がる、驚きを禁じ得ませんでした。

Minisd_886Minisd_885_2「オオォ~ッ」だったのがコレ、モデラートのマイナーチェンジ版「2」をスパイフォト♪車載用背折れ部にアジャスターを設け、バックサポートを屈曲させるネジで無段階調整、がいかにもでく工房らしいことでより円背の強い方への背張り調整を可能に。そう言えばせんだって職場のOTがマツナガで似たようなことやってたなァ、アレが本機に加わればもはや天下無敵ですよ。

工房の新兵器・座圧計も使わせてもらい、姿勢やセッティングが坐りにもたらすものを視覚的に理解。ここまではっきり出ちゃうとリハビリ職は誤魔化しがきかなくなりますね。Minisd_883参加者同士の自己紹介中「職場ではalaris540がシーティングを主導しているのか」と訊かれゴメンチャァ~イ!完全にKOでした。ウチのリハビリ職は人数の少ない中フロア業務も手伝ってくれている手前なかなかそこまで踏み込めずにいます。本当は私がもっと応援す可きところですが…。

本勉強会はほぼ月イチで開催、直近では来る28日が「『昭和貿易』製品を知ろう!」、6月18日が「『共に生きるために』製品を知ろう!」です。

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2016年5月23日 (月)

小規模多機能ホーム花笑み 内覧会

コレもずっと前の話。

Minisd_905去る3月25日、この4月・富士にオープンした小規模多機能ホーム花笑み(はなえみ)内覧会に、夜勤明けの強行軍で行ってきました。既に稼働しており、また百葉の会の施設は以前もクドクド書きましたので今回はサラッとイきます(超大嘘)。画像に見る通りこの時はまだ敷地の工事が済んでおらず、砂利だの柵だの鉄板だの、といった按配で、クルマの出入りがちょっと?ですが、それとて外野が心配するほどのものでもないでしょう、たぶん。それから案内のチラシ、地図をもっと解り易く書いて下さい、あんなのじゃ辿り着けません!

Minisd_8893日間あった内覧会のうち当日にこだわったのは1年越しのカウンターアタック・串田ゼミへの参加でした、が、「決意が強ければ強いほどそれを妨げんとする力も大きくなる」案の定残業と事故報告書に阻まれ現地到着はその終了間際でした、チョ~トホホ。内容は一般向けの平易なシーティング概論でしたっけ、遅刻したのでホワイトボードの絵から想像。また坐りケアの便利グッズの紹介もありましたが「詳細は各メーカーへ」の御断りが、なんでもその1年前に石坂の百葉メディカルケアセンターで同じ話をしたところ同所に問い合わせが殺到、対応に苦慮したからだとか…先月書いたとおり湖山病院での勉強会に加え一部の近い人同士でより高度な集まりを立ち上げることになりました。今後氏は間違いなく地域で坐りケアのリーダーたることを求められていくのだと思います。

Minisd_890Minisd_901_3Minisd_902さて、館内を回ってみましょう。まずはパブリックと洗面台から。小規模多機能は老健や特養より自立度の高い方の利用が前提??同所はシンク毎に高低差を付けていませんでした。シンクも底こそ浅いが丸い一般的なモノ。施設の洗面台は車椅子との相性がヤカマシく、シンクを低く押さえるのなら車椅子も相応の機種・セッティングが求められます、コンベックス当てているのはソコを確かめたかったからFJC会員なら当然よね。ウチの職場でもよくシンク縁へ車椅子のアームサポートを、シンク底へ利用者様の膝をそれぞれぶつけることが。前者は機種自体に適性が無い、後者はフットサポートの調整不良(或いはしていない)が原因。そして床とゴミ箱の色を揃えてはイケマセン、ウチでも利用者様が視認出来ずよく探してます。気になるのはパブリックのどこに設けるか。洗面台は構造上壁にひっつくもの、介助者が右利きなら洗面台に向かう利用者様に対し十中八九右側からつきます。この時介助者がパブリックに背中を向けていたとしたら設計不備というもの、よしんばパブリックで不用意な立ち上がり→転倒を見落としたとしたら責められるべきは実務者ではなく経営主、と言ったら開き直りが過ぎるでしょうか?Minisd_893裏を返せば口腔ケアとパブリック見守りを両立するレイアウトの解は意外な程限られてくる、思わずにおれません。ココのキッチンも換気扇フードが低いのが気になりました、男性職員の皆さんはカスクの御用意を。

Minisd_894トイレも定番の百葉レイアウト、起倒式前手すりが増えていて羨ましい限りグラブバーが転倒を誘発、とは鳥海さんの仰る通り。介助者も余計な力を使わされる。願わくば便器蓋を廃し元教員・元看護といった権威主義のいのちが強いバアサンはしなくてもいい開け閉めで介助を妨害するのダ円背を優しく受けるバックサポートを足したいところ。あと対象者に対し前から介助に入る場合、ゴミ箱をどこへ置くかを含め便器前方には相当広い空間が要ります。さもなくば移乗・陰部洗浄・手洗い介助、と工程毎にゴミ箱・使用済みパット入れ・使用済み下タオル入れ、ついでに車椅子を動かし…ハノイの塔じゃないんだから!北斗神拳究極奥義・無想転生ですり抜けたくなります。画像では見づらいのですがコールの押しボタンが比較的低いところ、更に紐とセットになっているのはほたるの丘で書いたとおり昨今のトレンド。翻って私の職場はそこら辺のレイアウトがまだ古く、押しボタンは高いところ・トイレ操作盤の隣にあります。利用者様に坐ってもらっったところで別件に貼り付く可く処を辞さざるを得ないとき、トイレからのコールは「少なくともそこからは動いていない」ことを意味します。そう、花笑みでのソレは戻らなければ何が起きているか判らない、職員には軽くプレッシャーですよ。

Minisd_895Minisd_904続いて浴室。2階の浴槽が石坂にもある位相変換型浴槽周囲の空間は移乗(跨ぎ越し)にしか使わず、そのぶん手前の洗い場を少し拡げていることに注意されたしであるのに対し1階のソレはフツーに固定のセミ・アイランド、1階配属であろう職員からも「不可解。2階と同じに出来なかったのだろうか」と。Minisd_896シャワーのヘッドを掛けるフック位置だけでなく角度も変えられるは左右対称に備えて欲しかった、利用者様に対し右から入るか左から入るか、重要な問題です。脱衣室は私のトコより広くてこれまた「いいなァ~」。

Minisd_897Minisd_903_2居室はこんな感じ。全室フローリング、お泊り・グループホームとも特別な作りはありません。ベッドは私の大嫌いなパラマウント、サイドレールを画像の位相に掛けられない病棟職員の発想?、マットレスのズレ止めがよく膝に当たりすぐ外れる…ここも床べったんベッドを4・5台入れておく可きだと思います。出入り口のドアはダンパー付きながら一応任意の位置で留められますが、Minisd_892_2Minisd_891その力加減が難しく、不用意に動き出してしまうのが気になりました。開閉が静かなのは巡視で利用者様を無闇に起こさずに済む反面、他所に詰めている間にトイレに起き出したのが判り難く…やっぱり鈴かなァ。タンスとは別にクロークを設けているところがお泊り向け、でもこのドアロックは嫌ですね、開ける(解除)にチカラ要るんですもの。

Minisd_898自転車・二輪のアクセシビリティーに慮った形跡が無いのは他の同系列施設と同じ。それはそうと、昨年の石坂に続いて百葉の会はこの地域で駄目を押すが如く施設を増やしています、ほとんどコンビニ状態。静岡市内でも新設の話があるそうで、今後高草山静岡市と焼津市の境を越えて志田・榛原方面に進出する考えはあるのか、それともそこは地域ごとに住み分ける足元固めを優先するつもりなのか、ヒラが考えなくてもイイことではありますがMinisd_900…来場者への差し入れはどこも趣向を凝らしていて、百葉はオリジナル・デザインのお菓子を厨房で作ったりでいつも驚かされます。

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