だって、造っちゃったんだもん!
自転車(通勤)を阻むものは一にクルマ、二にオバサン、三にイナカモノ、四にケーサツ、五に道路工事…人の存在を脅かすはいつも人であります、きっぱりと。
今回はその五番目・道路のお話。去る11日、焼津市が「社会実験」と大威張り邪推で設けたラウンドアバウト(円形交差点)を見物してきました。いきなり主要幹線のド真ん中になど造れるわけがありません、市内・関方は田舎の中の田舎です私の居住地といい勝負。地方主要道路から外れた田んぼの中、かと言って僻地という程でもない。昼間、いわゆる中央島には警備員が詰め、やって来たクルマに「こっち」とニンジンを振っていました。が、そんな彼も16時過ぎには帰って徒歩でしまいましたので遠巻きに眺めるだけで済ませるつもりでしたがもっと近付いてみましょう。
え~ッと、ヨーロッパではあちこちにあるんだそうですね。左折だけで交差点をクリアさせるのは1つの考え方だと思います。地域では初物とあって皆さん勝手が判り難いようで、入ろうとしたクルマの不注視で円環内のクルマが急ブレーキ!な一幕も。従来の交差点が片一方を止めておいてもう片方を流していたことを考えますと、ラウンドアバウトの「どっちからもダラダラ」も単位時間当たりの通過量はあまり変わらないような気がしますが??3色信号機が無く節電云々も言い訳がましく、面倒臭いのなら最初から何もしなきゃいいのに、とのツッコミは免れない、思わずにおれません。
横断歩道には歩行者信号が無く、クルマはあちこちからバンバンクドいようだが田舎レベルのソレ。間違っても曙町3丁目と比べちゃイケナイやって来ますので危険極まりません。加えて仮設とは言え東・南側の2箇所だけ。そこ以外は縁石で封じられ、来た道によっては従来で言うところの3信号を強要される、即ちラウンドアバウト本来の動きがとれません。まさか歩道橋や地下道に依らず交差点から歩行者を締め出すことでクルマの流れがどれだけ改善し得るかの実験では?当たらずとも遠からずでしょ。近頃高齢者の無理な横断がヒステリックに喧伝されるそりゃ些か迷惑ではあるが。それでも!やっぱり道は歩くためにあるのダのは「外堀を埋める」ためだったのね。私は○○○を支持するようなクズではありませんが奴等がホザく「道路が街を分断する」は本当です。自転車は?周囲に道は幾らでもあるので交差点そのものを迂回しましょう。
「改」修前の交差点はかなり狭かったようで、四つ角に面する田んぼのかなりの部分を潰していました。ラウンドアバウト自体は期間が終われば縁石や標識は撤収されるのでしょうが、舗装はそのまま?潰され損にならないことを願うのみ。
「ほほォ」だったのがこれ見よがしのLED街灯。パワーはまだまだ水銀・ナトリウム灯に遠く及ばず、路面を照らすには光束をしっかり下に向けねばなりません。即ち水平より上に散らす余裕など無いわけで、今だけの話とは言えこのデザインは光害抑制が期待出来るかも、星好きとしてはちょっぴり嬉しい同じ理由でLEDでも蛍光管互換機は「×」。そして市サイトにもあるとおり効果を「検証」するためのカメラも。交差点など単なる口実、監視こそが眼目だったりして近頃やたら「防犯カメラの映像がドーノ」ッて、あたかもそれが安全を担保しているかのような物言いするでしょ。皆そんなに覘いたり覘かれたりが好きなのかなァ?見物していた私も記録に残るのね。
…
クルマをより効率よく転がすためにそれ以外の全てを犠牲にする、これを世間一般には「交通安全」と言います。ハイブリッドだ、レーダーアシストだなどと言っても、クルマが人や自転車をそのデカさとチカラで押し退けて突っ走るのは昔も今も、そして多分未来も同じ。また土建天国・静岡県としてはクルマの総数が頭打ちになってきたからと言って道路建設事業を縮小するつもりは微塵もないでしょう。30ン年前だったか、倒産の危機に瀕したアイアコッカーが苦し紛れにシートベルトを持ち出したように、安全性だか何だか屁理屈こねてまたあちこちの道路を壊しにかかるのでしょうねェ人は己の許容しうるリスクの範囲内で最大の移動性を得ようとする。したがって安全性の高い道路敷設は事故抑止に何ら寄与しない。なぜなら同じ確率で事故に遭うまで更に飛ばし続けるからだ、とは某所からのコピペ。膝を叩かずにおれなかった。
道路に於ける諸問題はクルマを減らすことでしか寛解出来ない、真理は1つだけですよ。
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