さる5月25日、今年もウェルフェアに行ってきました。それまで一括りだった防災・防犯機器は「中部ライフガード TEC2013」として独立勿論入場無料。中部以西の方はこだわらければビッグサイトまで行く必要が無くなった?、それぞれ2・3号館で催されていました。「近年人々の関心が高まっているので規模を拡大」なんてもっともらしい言い訳が聞こえてきそうですが、デスクッてェのは何でもかんでも分ける・隔てるが好きなんですよ。事実双方ともそこはかとなく密度が落ちたように感じられました。
さてそのウェルフェア、一通りまわりはしましたが結局コレしか見ませんでした!昨年登場した4車輪式シニアサイクル、要支援2ぐらいまでが対象だそうです。サドルにはバックレスト、イージー・ボーディングを謳うフレームにはステップが直付けされ勿論チェーンホイール保護のため、不全麻痺を抱えた方でも腰かけながらの跨ぎ越しが可能で「サイクリングを諦めさせない」配慮がなされています。但しシートポストはママチャリのソレと全く一緒、スマートに跨がれる方が乗るとは限りませんのでここは思い切った強化が要るかもしれません。そして画像中・ペロンとぶら下がっているのは杖を括り付けるベルクロバンド。これもしっかりしたホルダーが欲しいところ。ギア比は5㎞/h程度を念頭に設定とのこと、確かにそれ以上出す(出せる)のなら少々歳をとってもフツーに自転車乗ってますよね。
リアアクスルには勿論デフが入り、ハンドルを目一杯きってペダルを漕ぐと車椅子ほどではないにせよその場で小さく一回転できます。三輪自転車にみるフレーム前半を左右に傾ける仕掛けは無く左右10度以内(車椅子JIS規格に準ずる)、基本ステアリングでバランスをとったりしないため運転感覚はちょっと異質。またここまで極端なアップハンドルは要らないでしょう。「これはフォークリフトである」と思って乗れば慣れられる、のかな。それからまとまった荷物を運べるのはいいのですが最初からそのつもりで開発するのならいっそキャリアそのものをフレームにするくらいの思い切りがあってもよかった寸法を見直してペイロードを増やせば都内の運送屋に使ってもらえる?。
特に前でダウンチューブを低く押さえるためでしょうか、車輪は前後とも12"。子供自転車用パーツが使えますが入手性・選択の幅を考えますと16”でも良さそう、スポーツ車とはまた異質な、ラフな使われ方が予想されますのでその耐久性からあまり極端な小径化はちょっとねェ。それからタイヤは空気チューブでなくポリマーライナー(ノーパンクタイヤ)を検討していいのでは、左右の空気圧が揃っていないとハンドリングに響きます。イナカモノはタイヤの空気圧管理などしませんパンクしただけで自転車捨てるバカッチョもいる、加えてウッズバルブは虫ゴムがヘタる。[自転車=ママチャリ]との思い込みから早くもトラブッている、思わずにおれません。
ブレーキは介助車でも使われているドラム式を流用、レバーには前のみに利くパーキングロック機構も付きます。しかしデフで左右別々に動くにもかかわらず後ろは左側にしかありません、「マウントは両方付いてるくせに」。これらとは別にもっともらしくステアリングロックも具えられていますが、どうせやるならココは1アクションでパーキングと連動させる可き。また小径とはいえハンドル折り畳むわけではありませんヘッドチューブ≒上・下ワンのピッチはその事情が許す限り長くしたほうがヘッドパーツ(ベアリング)に優しいのでリンク先・高さ云々の口上は私に言わせりゃ後からとってつけた屁理屈。
クランクは極端に短いモノがあてがわれていました。長さの合わないクランク踏まされると膝を痛めます少なくとも私はので、今後フレーム設計チェーンホイール径(歯数)も、低床を少々犠牲にしても乗る人へのフィッティングを優先する可く見直しが求められるかも。BBとリアアクスルの間、チェーン暴れ止めになぜかフツーのリアディレーラーが使われていましたのでシングルスピード用チェーンテンショナーで充分だと言っておきました。
…とまァ、クドクド突っ込んだのは将来、ほかでもない自分がお世話になるかもしれないから。そして今、街で見かける80・90歳代が元気なのはずっと歩いてきた、歩き続けているからだと思うのです。電動カートに乗せようものならますます足腰を弱めたりはしまいか?かく言う私もスクーター通勤を始めてから「脚使わなくなった」と感じますもの。イマドキの50・60歳代、「100m先のゴミ集積所へもクルマで向かう」人達に要介護度が付くであろう約20年後、本機が真に道具たりえるか、それともPT・OTのオモチャアイデア倒れのキワモノで終わるか、今のうちに叩けるだけ叩いておく必要があるのではないでしょうか。
S続いて「M」も登場、H.C.R.で見物してきました。
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