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2013年4月 1日 (月)

日本の航空技術100年展

去る3月28日、所沢航空発祥記念館で開催中の特別展「日本の航空技術100年展」の零戦展示を見物してきました。

Minisd_042子供・学生が春休みなのと会期中のエンジン始動見学会は最後になる→8月いっぱいまで延長されましたのでさぞや混むだろうと思いきやさに非ず。事前申し込みをしていませんでしたので始動見学会は蚊帳の外から。でも世界で唯一稼働可能な栄エンジンの、OHV特有の咆哮アレでもアイドリング程度なのだろうがは十分に堪能出来ましたよ、園内で雨ざらしになってるC-46浜松と違ってハトのフンだらけだのR-2800が回せたらもっと凄いんだろうなァ、と思いつつ。

Minisd_041「マローニーの零戦を生見するのは本展が最後になるかもしれない」一般公開待ちの列に並ぶこと約30分、場内は余裕がありましたので急ぐことはありませんでした。第一印象は「意外と小さい警備のオッチャンが「グラマンがキャデラックならこっちはオート三輪並」と」、そして同時期の米独機とは比較にならないほど線が繊細且つヌメッとしています。兵器としての機能・性能追及は当然としても、堀越技師は造形的価値に重きを置いたのではないか?あの昔によくここまで作ったものだ、改めて感心させられます人殺しに使うなんてとんでもない!ただし何方かが仰った「国の宝だ」にはチト抵抗を覚えましたね、あの日の全力疾走があったから今の自分達があり、またその「証」を動態保存する努力は並々ならぬものがあると察します。しかしながら同時に本機は人類史上最も恥ず可き民族・大日本帝国の翼、「何のためにコレが存在したか」Minisd_040_2を考えれば無条件に肯定するわけにはいかないのですよ、ヒコーキ好きの私であってもそれを言ったら古今東西の兵器はもとより「これでどれほどの家族が殺し合ったか」台所の包丁だって同じになっちゃうけど

それはさておき…当時の製品故エンジン及び系統のシールがあまく、オイル漏れは防ぎきれないそうで、稼働の度にカウルだのプロペラだのを一通り拭き掃除するのだそうです。そして本機にはセル・スターターが仕込まれていますがそれでもMinisd_044_2「あの赤シャツの人は始動がヘタですぐ止まってしまうことがある。向こうの青い服の人なら一発で回せるんだ、相当癖があるらしい」。このほか実機でなければ判り難い主翼の捩じり下げから応力外皮一枚一枚の貼り方、ショーフライトのための改造箇所に至るまで、外側からながらじっくり見ることが出来ました。30年前より大きいスピナー使ってますね、いつ換えたのかな?これから遠い将来に伝えていくには栄エンジンもいずれ全部バラして3次元測定機にかけ、リバース・エンジニアリングで復元、なんてことになるのでしょうか。アメリカ人が本気出せば…と、ちょっぴり期待。

Minisd_043今回もCurve SLで出動、例によってまた寝坊してしまいましたので以前住んでいた地域からのポタリングは断念、所沢駅界隈をチョロチョロ走っただけ。どうも抱えて新宿駅あたりを歩いているうちにNite Izeを落としてしまったらしい7㎜レールにはスカスカで、すぐ外れるのだ、トホホ。暑くなる前にまた行ってみたいですね、次回は館内も覘いてみることにしましょう。

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コメント

おおっ、サイパン基地の52型ですねっ!!!
また日本に来てること自体知りませんでした。
それにしても・・・
栄発動機のエンジン音をナマで聴けるとは!!!
わたくしもAKをフルオートで、しかもフルメタルジャケット弾での射撃を経験しましたが、こちらもほんとに貴重な経験だと思います。
兵器を作る側、売る側、使わせる側の問題は常に意識しておく必要はありますが、その時代の究極の性能を求めた名機、名器は間違いなく存在し(迷機、迷器も存在しますが・・・)それを大切にしていく文化も必要だと思います。

投稿: 98k | 2013年4月 1日 (月) 23:14

98k様、有難う御座います。
亀レスご容赦を。

いやァ~凄かったですよ、これで冥途の土産がまた一つ増えました。
戦後、富士重工は二度と立ち上がれぬよう徹底的な財閥解体を食らいました(他はまた元通りくっついてもいいようややあまかったらしい)。「あのゼロファイターを作った」中島の力をアメリカが如何に恐れていたか、その一端がほんの少しだけ垣間見えたような気がします。

>常に意識しておく
御指摘のとおりで「人を殺す技術は他人を生かす技術に転用できる、要は使う人の心ひとつ(渓由葵夫)」、真に問われる可きは「そこに至る考え方」、それが打製石器でも、大鎧でも、F6Fでも、リトルボーイでも同じことだと思うのです。


>大切にしていく文化
またその検証はある程度の世代交代を伴うくらいの時間が要るのだろうか、とも。故に「判断材料」を風化させることなく示し続ける努力も不可欠ですよね。

投稿: alaris540 | 2013年4月 4日 (木) 12:32

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