危機管理産業展2012
一昨年以来、たった1回行かなかっただけにもかかわらず随分長いこと胸中で封印されていたような気がします…去る10月19日に行ってきました。今回は原点に返り?見た目面白かったものを少しばかり列挙、のつもりが気が付けばケッコウな量になってしまいました、これでもだいぶ端折ったつもり。
入場するなり迎えてくれたのがPELICAN 9420ワークライト。この顔は背の高いスタンドに不釣合いなほど小さなもの、スイッチは頭のてっぺん、専用バッテリーは三脚の又へ。気さくな営業さんが「ウォーリーそっくりでしょ」と笑っていました、1000lumenで光ったらすぐ見つかっちゃいますよあッ、スイッチ切ればいいのか。
ケイ エム ダブリュ ジャパンからはヘッ電・無線機一体型ヘルメット「i-Met」シリーズが登場、右画像・二つ目のタマはXP-Eのようでした。ライトと無線機の電源は共通のLi-ionから、普段は後頭部裏側にネジ留めされていて充電はケーブルをつなぎます。オール・イン・ワン方式は一見効率が良さそうですがライトの上下角度調節が出来なかったり、ライトか無線機どちらかに不具合が出るとシステム一式使えなくなってしまったりするのでやはりそれぞれ個別に具えたほうが…私が腰にATHLONを提げていたのを見た営業さんが「サイクリングにも」と薦めてきましたがそのカタチは暑いですよ。
まるで昔の電車みたい、エアストリームジャパンが出展していた非常用トレーラー「EDDIE BAUER 27F-FB JAPAN SPECIAL EDITION」。自衛隊も救急医療室を持っていたりで、その機動性からキャンピング・モーターホーム型仮設拠点は今後増えるかもしれません。
素人目に面白かったのはサイトロン・ジャパンのブース。自衛隊の小銃や手榴弾!を武装した営業さんが説明に当たっていました、今にも襲われソ~。毎度お馴染みSUREFIREも。本展で最も「おおッ」だったのが先日のHTV3号機でISSへ届けられたという
CELESTRON CPC 1100 GPSベースとみられる撮像システム。直焦点のデジタル一眼レフで地球を撮り、大気汚染監視や天気予測に活かされる通常の接眼部は使わないらしいそうですが、補正板歪まないかなァ!?コレくらいの望遠鏡はつい欲しくなってしまいますが、口径が活かせる空の下へ運ぶのが面倒で。
98k様、川下りに如何?FRPウチヤマの家庭用津波避難シェルター「太陽2号S」。シェルは二重になっていて水上でどんなに転がっても中はひっくり返ったりしないそうな。窓は扉についてる小さいのだけで、コレだけではどこに流されているか判らないのでは。また扉のパッチン錠は内側から動かせないらしい、誰が開け閉めするんだ?リンク先にもあるとおりチラシにはデコレーション法まで紹介されていて「ソレはちょっと違うんじゃ…」。
それでも備えの甲斐なく一人流されてしまったリンク先7枚目。旧ドリコム頁は画像直リンが出来なかったら私がコレで助けに行きます、タキモトワークスの水上救助システム「SEA-SLED」。ジェットスキーはKawasaki製を改修したもので、スクリューの巻き込みが無いのでぴったりつけて人を救い上げられるのだとか。主役はその後ろで曳かれるヤツ、前方にウィンチ、後方にフラップを設け、ボードに乗せた救助者を素早く引き上げることで所要時間がゴムボートの約半分で済む≒生存率が高まることが期待される、とのこと。現場までは専用フレームで2段重ねにして牽引するそうです。
こちらはSTREAMLIGHTで御馴染みルミテック日本のブース、画像は煙を立てたテントの中を自身初対面・ファイヤーバルカンLEDで照らしているところ。消防隊への納入実績はアカリセンターで紹介されているとおり。同機ッてまだK2だったのですね、たぶん防爆だからなのでしょうけど。
消防とくればこんなモノも、「切り始めだけちょっと力が要る」左画像・米タイテックメディカル社製TYKピラニアはさみはより手早い手当てのため怪我人のどんな衣服もジョキジョキ切っちゃいます。そして右はイギリスの列車テロで実際に使われたという顔面火傷用ドレッシング・シート「あの時コレがあれば」とはN.ラウダの事故、どちらもアコードインターナショナル扱。
ある意味本展の主役、ウエスタン・リンク扱の伊クリスタニーニ社製CBRN除染システム。特殊な除染剤とウォーターガンで地表などに残った放射性物質を泡まみれにして取り除くもの。それはそうと汚染物質の中間貯蔵施設建設計画が暗礁に乗り上げている昨今、一時保管で放射線を押さえ込む仕掛け、なんてェのは見当たらず惜しい。このほかNTTアドバンステクノロジは川崎で運用が始まった可搬型モニタリングポストを紹介していました。
更に汚染の核心へ斬り込んでいくのは帝国繊維が出展した三菱電機特機システムの小型クローラ移動ロボット「FRIGO-M」。カニの目玉みたいな懐中電灯はSTREAMLIGHT PROPOLYMER 3N、ライト電源が本体と別立てになっている理由は不明。画像には写っていませんがアタッシュケースに入ったコントローラーが鉄人28号を彷彿とさせました、「しっかりしろ鉄人、じゃなかった正太郎!」。
…
今回は情報ネットワーク・システムの展示が多く、デスクワーカーが背広を羽織り、髪を逆立て、角ばった横長の眼鏡をかけ、ネームプレートをこれ見よがしに提げ、安全地帯のモニターの前でふんぞり返って他人の揚げ足ばっか取ってる様が目に浮かび胸糞が悪くなりました、「電気が無ければただのサル」はお互い様のくせに非常用水・電源供給システムはネタがもう出揃って運用→検証の段階に移っているのか、出展は少なかった。そして最後は本展1番の収穫、山田製薬(日本アルコール産業扱)の手指消毒剤「キビキビ」。
ユーカリ油配合でグルコン酸クロルヘキシジン製剤ながら手に優しいそうですので早速職場で使ってみることにしましょう。
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コメント
ずいぶん面白そうなものがありますね。
津波避難用のシェルター、折りたたみ式ならキャンプ宴会や川下り宴会に最適なんでしょうが・・・
外からロックされたら、延々と宴会を続けることに・・・で、空気穴はあるのだろうか・・・
ちなみに岩に激突するカヤックの場合、FRP製よりポリプロピレン製のほうが安心です。
>電気がなければただのサル・・・
今の危機管理、まさにそのとおりですね・・・
投稿: 98k | 2012年11月 3日 (土) 01:03
98kさま、ド~モです。^^
仕事疲れでなかなか編集が進まず、「モタモタしてるとCYCLE MODEの記事と同時進行になっちゃう!」焦りながらUPしました。
>津波避難用のシェルター
先日県下のとある幼稚園が救助船型シェルターを入れた模様を地元TVが報じていました。まァ問題の本質は津波よりも少子化でしょうが(セールスポイントの1つも無けりゃ子供が集まらん)、ソレはさておき…「まず水の上にいることが大事」関係者の思いはともかく、自らの動力を持たないシェルターは引き波でどこへ流されるか、それより特に小型の場合中の人間がいつまで堪えられるか???「止せ」などと言うつもりはありませんが、どうも日本人はそのあたりを安易に考える傾向があるようです。そういえば30年程前に注目を集めた核シェルター、今はどうなってるのかしらん?
>電気がなければただのサル
先日どこぞでTwitterを通じて誘導する避難訓練が、また3.11当日の人々の動きをTwitterへの書き込みから検証するシンポジウムが開かれたそうです。後者はたぶんネットで検索かけて統計とったのでしょうが、そんな調べ方しなくても非常事態(この場合帰宅困難)で求められるものはずっと前からシミュレーションを重ねられてきた筈なのですが…イモビカッターにせよ電気仕掛け故の脆さこそもっと考えねばならないのでは?
投稿: alaris540 | 2012年11月 3日 (土) 02:05