« ウェルフェア2012見てある記 | トップページ | CATEYE RM-1+TL-LD570-R »

2012年6月 2日 (土)

BLIND SPOT

リリース20周年を記念して。

Mini_sd_829BLIND SPOTはSEGAの音声開発チームのバンド・S.S.T.(Super Sonic Team)BAND1992年発表のアルバムです。フジテレビ系「F1グランプリ」1992・1993年の中継ではドライバーそれぞれにテーマ曲がつきホントに全員分用意されてたのかな?、本作からは2.I CAN SURVIVEがR.パトレーゼ選手、7.TACHYONがG.ベルガー選手のソレとなり、シングル・カットまでされましたが1992年に2曲合わせて4回流れただけで不消化気味に終わってしまいましたアルバム「DOWNFORCE」から同じくシングル・カットされた森園勝敏「JET」に至っては0回!シビレを切らしたのか「F1ポールポジション」で2回流れたのを聞いたことがある。J.アレジ選手の初PPは1994年、初優勝は1995年だった。ゲーム小僧達以外では全くの無名と言ってよかったS.S.T.BAND、SEGAゲーム音楽ではないオリジナルのインスト、オマケにレースは水物ですからいつ流せるか分らないにもかかわらず!当時の過熱ぶりが窺えようもの。

個人的イチオシは6.BABY UNIVERSE。「これぞフュージョン」な旋律やソロプレイ、曲全般に漂う宙ぶらりん感1980年代に流行ったソレとは明らかに異なるが今の季節にぴったり。加えて当時住んでいた武蔵野の、湿気を多く含んだ重く、ひんやりとした空気を思い出します。1992年鈴鹿1000km中継でトヨタがトップチェッカーを受けたル・マン制覇を狙ったクルマだ、国内で勝つのは当然だろシーンで流れていたのを憶えている方いらっしゃいますでしょうか?他の収録曲もテレビ愛知「モーターランド2」でよく使われ、どの曲が流れるか毎週楽しみでした。また作曲者・並木晃一は後年あの古川もとあきアルバム「サウンド・ロコモーティヴ」も同時期TVでよく使われたとユニット・FN現F-PONマークは両氏のFNマークに酷似している、と言うかモロ一緒。訴える可き!で組んだこともありましたっけ。

1993年のこと、それまでF1イメージ曲でSONYの後塵を拝し続けてきたPONY CANYONがギタリスト・大橋力をフィーチャー、あろうことかプロデューサーに安藤まさひろを据えたアルバム「IMAGES」を発表。余計な音が多過ぎる、繰り返し聴くには堪え難い曲ばかりで、フジサンケイグループからヒット曲を出したいCANYONの焦り邪推が素人目(耳)にも明らかでした。更に翌1994年「TRUTH2000」を「錦の御旗はこっちのモンだ」と言わんばかりに畳み掛けたものの傾きだしたブームのテコ入れには至らずこれまた邪推。買いましたけどね、同年5月のA.セナ事故死を悼むT-SQUARE&フレンズ「ソリチュード」にトドメを刺されてあえなく失速、そしてフュージョンは再び軽音楽ファンのものに戻っていったのでありました。

TRUTH以来TVで流行ったフュージョン系フュージョン「風」を含むインスト・ポップの中にあってこれ見よがしなタイアップ曲とは一線を画す、それでいて難解さが希薄で聴き易い佳作です。CANYONさん、このくらいでよかったのですよ。

ブラインドスポット/S.S.T.BAND

  1. WAVE MOTION
  2. I CAN SURVIVE
  3. TETRA WAGTAIL
  4. NERVE PAINT#1
  5. SEVENTH FLIGHT
  6. BABY UNIVERSE
  7. TACHYON
  8. BOTTOM FUNK
  9. ACTIVE AMUSEMENT
  10. FOR ABSENT GUYS

(全曲オリジナル)

PCCB-00085 PONY CANYON(サイロトンレーベル・廃盤)
1992年4月29日発売

(データはいずれも初回プレス当時のもの)

|

« ウェルフェア2012見てある記 | トップページ | CATEYE RM-1+TL-LD570-R »

side-B Project」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: BLIND SPOT:

« ウェルフェア2012見てある記 | トップページ | CATEYE RM-1+TL-LD570-R »