多機能ホーム萌木 内覧会
去る26日、富士市は石坂で来月オープン予定の多機能ホーム萌木の内覧会へ、夜勤明けの強行軍で行ってきました。隣はコンビニとローテーション勤務には良好な立地、ただし昼でも往来の激しい幹線道路は坂の途中、敷地内をつぶさに見なかったので確かなことは言えませんが駐輪場はどこだ?自転車でのアクセスには一癖も二癖もありそう…それでは目にとまったものを幾つか。
今回は環プロダクツがかなり深く関わっているそうです。天井の高いパブリックは一部吹き抜け、そこへ木貼りの梁中身はたぶんH型鋼だろうをわたす演出は新築ながら古い家をイメージさせます画像無くてゴメンナサイ。椅子は利用者様の体格(下腿長)に合わせ座面高にバリエーションを持たせてあります。前脚一体型アームレストのカーブはプッシュアップを助ける絶妙なものテーブル脚に隠れちゃってますね、これまたゴメンナサイ。感心させられたのは無荷重だと簡単に床一見フツーの木貼りのようで実は衝撃吸収にも慮った、と。やっぱりねェ~を滑らせて動かせるのに対し人が腰掛けていると石突がしっかりグリップする点、検討の跡が窺えます。当然テーブル天板高も椅子とセット。
そのパブリックから中庭へも簡単に出られます。一緒に写っている歩行器は「屋内専用」とのこと、軽やかに旋回する一方でハンドルに体重をかけると合板のしなりでブレーキがかかるのが粋♪前面のフックは洗面用具などを袋に入れて持ち運ぶためだそうで「籠を設ける意見もあったがお菓子の食べかけを入れっ放しにするのはマズイ」と。
あッ、また改良されてる!これまた体格に合わせ高低2段並んだシンクはひょうたん池型。介助者が横に入ったり、車椅子を蛇口へ目一杯近づけたり出来るほか、前屈みの困難な方でも吐物が受けられるガーグルベースンを押し当てたのと同じのだとか。底はフラットでコップがコケないのはポイント高、「既製品ではなかなか対処できない」。
一緒に置いてあった椅子は座面裏のロックレバーを開放すると座面高を10mm刻みで調節可。U字型の脚はシンクへ利用者様の身体をぴったりつけるのに介助者が足で押すためのもので「四つ脚だとソレが難しいので」。
このレイアウトはもはや基本ですね、皆さん方向転換で難儀してるんですってば!こちらではトイレ毎に壁紙のデザインを変えることで利用者様の見当識に訴えるのだそう。またアーム&バックレストの有無=介助量の差でトイレそのものの広さも変えてあるのは鋭い。6年前にそてつへ通って以来、扉と向かい合っている便器をを見ますと施設・事業所の見識を疑う癖がついてしまいました。
浴槽は外観こそ青山式ながら樹脂製基材にヒノキ板を被せるハイブリッド、しかも全て製材に制約のある柾目材反り・狂いが生じにくいと言うのだから恐れ入ります。これなら長期にわたり使っても換えるのはガワだけ、考えましたねェ。画像は2人或いは膝関節可動域制限のある方用、定番の1人用もあります。床の石は濡れても滑りにくいもの、布を踏んでいるようなグリップ感でした。ここで職員がスーパートランスで水音も立てずに入れる技術が要るのよわけですナ。
こちらは居室、鶴舞乃城同様あっさりとしていて闇雲に設備を突っ込んだりしません。パラマウントのギャッチベッドは背/足上げの電気的リミットが改善されていて「当たり前だよなァ当院の同社機はこれがエェカゲンで、ボトムが止まってからボタンを押し続けるとそのまま従動ナットの位相がズレ、可動域が狭まってしまうのだ。トホホ」、なぜか足がキャスターだったけど病院みたいにベッドチェンジもアリ?。マットレスはフツーの硬軟2層型、サイドレールは「自称・挟まれ予防」画像のロングスパンと介助バーとして使える開閉式御自身でポータブルトイレへ移れる片麻痺の方には有効かなァ、青山式起居・移乗介助に慣れた私にはサイドレールがウザッたいの2種類。クローゼットの扉の取っ手たぶんステンレス製がやたら角ばっていたのが気になりました。勿論扉にダンパーなどありません。
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小規模多機能+グループホームとあって鶴舞乃城のコンセプトを受け継ぎつつも若干一般家庭寄りのアレンジが印象的でした、また5年間での進歩の跡も。職員さんも「施設・設備に『これが正解』はない。使って初めて『こうしたい』が見えてくるもの」と話していました。私が「そして2・3年もすればまた別のところで新しいものができる、と」と応えると「そうだ^^」。施設デザインの可能性はまだまだ大きい、との思いを新たにしました。
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