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2011年9月12日 (月)

シーティング講演と福辺流介助術実技セミナー

「幕張といい、パシフィコ横浜といい、ポートメッセといい、エエカッコシイ所はやたら歩かされるからいやだなァ。ハママツまでもツマランとこ真似しおって、ブツブツ」…インフィック主催・eかいごナビ スマイルセミナー後半シリーズがスタート、8月の市岡ゼミに続いて去る10日、アクトシティ浜松と言ってもホールからは遠く離れた駅ビルを出てから信号のある交差点を2つも跨ぐせい?とにかく不便だ研修センターで催された介助実技講習会へ行ってきました。

Mini_sd_587講師は理学療法士・ケアマネ・医科学修士の福辺節子さん。「福辺流 力のいらない介助術」を読んでいたので直接受講してみたい、と以前より思っておりました。「通常4日間のプログラムだが1日だけので時間が足りない」午前中は車椅子のシーティング及び臥位でのポジショニングについて、ズリ座位はなぜおきるのか、拘縮や緊張はどうやって解きほぐしていくのか、等々かいつまんで。午後は私(達)の仕事である声をかける・触れるが対象者にとってどう見え・聞こえ・感じるものなのかを擬似的体験を通して押さえた上で、腕の上げ下げ・体重移動・歩行介助・軽介助による椅子からの立ち上がり…技術的アプローチではありながらそこに至る考え方、対象者の主体性を最大限引き出す関わり方を重点的に御指導戴きました。

対人援助は他人の問題を自分の問題としてとらえられるかがキモではないでしょうか、講師御自身に原体験があり、且つ多くの人の援助に携わり、指導を重ねてきただけあってそのアツさ・真剣さは半端ではありません、剰え大阪人ときたもんだ!「傾かないッ!」「まだまだッ!」「忘れものッ!レクチャーに縮み上がった受講者達が相方への声かけ・確認をすっ飛ばしたまま実技を再開しようとして」とほかではまずない厳しい言葉が次々と。極めつけは「時間がないからできたことにしよう、できてないけど」、私を含め今回は初参加の方が多く、「鉄は鍛え打てば内側の傷が表れる」各々の仕事への姿勢のアマさに気付かされ空中分解していったのでした「器」は外骨格と同じで、壊さないと大きくなれないのよ…「徹底的に繰り返して自身に叩き込むほかない」と。

ふぅ~ッ、会場で買ったビデオを観て復習しましょう。こりゃ4日でもそうそう身につかんワ。

先月、私の部署でもたれたリハビリ・カンファレンスでの会話。
私「□□様、どうしてもあの本人持ちの車椅子使わなきゃならないの?アームレストを跳ね上げられるヤツならプッシュアップで移乗できるのに。さすれば寝起きやトイレも御自身の判断でできるのよ」
PT(理学療法士)・R「!?」
私「確かにカネの絡むハナシだから今日の明日じゃ解決できない。しかし□□様はまだ若く、これから何年も両脚の障害を抱えて生きていかなくてはならないんだ。それに移乗の度に職員がチカラで持ち上げていたら何人の腰が壊れるか分かったもんじゃない!」
R「分かりました、担当のNへ伝えます」
私「プロとして身体機能のみならず、人的環境・物的環境の『これから』に踏み込む気があるのか、いま点数さえ取れれば後はドウデモイイことなのか、早急に答えを下さい」

昨春、回復期リハビリテーション病棟の開増設に向け当院は新卒のPT・OT(作業療法士)を大量に雇いました。福辺講師の「看介護はもとよりセラピストでもやる可きことをやってない人が多い」との言葉どおり研修期間の延長、といった風情で院内の空気が随分ダレたように感じられますそれ以前が良かったかと言えばそんなことないけどサ。ST(言語聴覚士)が担当患者様の昼食介助にやってくる以外3大介助「食事・排泄・入浴」には入らず病棟とリハビリテーション科は「何でも別々」なのだ、車椅子の大きさ・テーブルの高さ一つ提案しない。病棟職員、こと介護達の不信は募る一方です。彼(女)等を病棟のローテーションに放り込めばより実戦的プログラムを組んでくれるかな?みんな辞めちゃったらどうしよう…□□様の車椅子の件、勿論その後何の進展もありません。

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コメント

キモ…自分の問題で捉える
恥ずかしながら、ついつい忘れがちな事です。正にキモに命じなければなりませんね。

我々は援助と支援の狭間で「どこに重きをおくか」でしょうか。リハビリスタッフが病棟のローテーションに組み込まれたら「みんな辞める」でしょうね。

投稿: 自転車屋ダン | 2011年9月18日 (日) 10:17

自転車屋ダン様、ド~モです。^^

>ついつい忘れがち
私も「如何にトラブル無く次の勤務に渡すか」を優先してしまいます。

>みんな辞める
当院でもそんなことしようものなら全滅かもしれません、でもソレをやってるのが鶴舞乃城。アソコは看介護長がPT、「問題は現場で起きている、訓練室ではない」を正しく捉えようとしているのだと思います。

職場の悪口を吹聴する従業員は大物になれない、と聞き二重に反省。ただし頭が悪く関係で考えるのが苦手な私は多くを抱え込めないので今の立場が分相応だと思うことにしています。

投稿: alaris540 | 2011年9月19日 (月) 13:21

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