はやぶさi見てある記
「研修会と紙工作の秋がいよいよやってきたなァ、でもその前に…」と、夜勤明けの強行軍で東京国際フォーラム以前私のヘタな絵も展示してもらったことがあるのダへ遅まきながら飛んでいきました。昨年事業仕分けでブッ潰れたJAXAiがはやぶさ(MUSES-C)帰還1周年を機にイベント形式で復活したものですiのフォントがJAXAiのソレと全く一緒なあたりにスタッフの怨…とは違うか。
IHIエアロスペースのブースではカプセル(インスツルメンツ・モジュール)の模造品が出展され、見物客が直に触れることができます、ケッコウ重いですよどこぞの隕石展示みたい。実際には着地とともに切り離されたパラシュートは天井から吊るされ、あのド派手な流れ星とは対照的にひっそりとオーストラリアの大地へ降りてきた様子が表現されていました。
こちらはNEC μ10マイクロ波放電型イオンエンジン。画像ではチト判りにくいですが中和器がはやぶさのソレと同形状のマウントに載り、イオンジェットとの関係が忠実に再現されています。同ブースではHAYABUSA -BACK TO THE EARTH-を再編集、開発者のインタビューを交え同社の取り組みを紹介したビデオも上映されていました。
予告編ムービーに出演者紹介パネル、ロケ用IDカード等々、10月1日公開予定の映画告知もありましたが公開まであと1ヶ月余、プッシュがアマいと思います。ファンだからそう感じるんじゃありませんよ、既に様々な媒体ではやぶさのドキュメントやイメージ作品が流布しまくッている今、そこをハリウッドが敢えて一から撮り直して世に送り出す=真っ向勝負を挑んだのですからプロモーションだって堂々とやる可きでしょ。予告編では大気圏再突入映像がNASAのソレだったのが気になりました。肝心なところだから作ってあってもまだ見せないのか、ホントにアレを使っちまうのかは未確認。ともあれ予想通りかなり「演じてしまって」いるハッキリ言ってテーマ曲は興醒め。ただし川口教授が日々、運用室のポットのお湯を入れ替えていた話が盛り込まれているのは当然だと思いたいので私は映画館へ行く気が削がれてしまいましたね、公式サイトだけでゲップです。事実淡々・無添加・でもスゴイ、がはやぶさの良さだったとは古い考えでしょうか。
運用室の片隅でリポDが増殖していった話は有名ですが、その大正製薬がブースを構え、スペシャルラベルまで出展していた昨年の相模原でコレをやる可きではなかったかのには笑えた!願わくば青い幟と三浦貴大&ケイン・コスギの原寸大パネルも欲しかったところ、元がウケ狙いなのですから。ドウデモエェことですが私は仕事でリポDは飲みません、なぜか言葉が荒くなるんですよ。
一時閉まっていたというギャラリースペースでは主要スタッフのコメントやメッセージ書込みコーナーのほか、子供向けワークショップも催されていました。グッズ販売はいつもどおりだったので眺めただけ、書籍も「はやぶさ君の冒険日誌」ばかりでなく、もっと種類を揃えておけば来場者の印象が変わるのでは。ファンにはお馴染み・池下章裕CGイラストのジグソーパズルはピース数に関係なくあの真っ黒なバックグラウンドを全て埋めるのに相当の集中力と根気が求められるので、買う人を選ぶ難物。
「JAXAiの閉館は一部ではあっても、日本の宇宙開発の裾野を削り取ることではなかったのか(川口教授)」…この世知辛い昨今に常設は容易ならざること、テーマを絞り期間限定で打ったほうがシマリあるものになる筈ので私はこれでもよかったように思います。日本中を廻ったカプセル展示会よろしく将来、東京以外で「あかつきi」「はやぶさ2i」を催せるかが宇宙研の、ひいては日本・私達の試金石ではなかろうか、と思いつつ有楽町を後にしました。
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