「行かねば一生の悔いが残る」と去る12日、深夜明けの強行軍しかも翌日は準夜で市ヶ谷は三輪田学園へ行ってきました。「祈り」サントラにもなった中谷泰子さんの「Back To My Arms」生演奏で開会~♪はやぶさファンファーレの紹介もありましたよ
イトカワがどんな星か?なぜ探査機飛ばしてまで調べるのか?は京極一樹「図解ですっきり ラクラクわかる はやぶさのしくみ」に平易な解説があります、思いっきり要約しますとその1つは将来地球にぶつかるかもしれない。イトカワを見つけたのがLINEARマサチューセッツ工科大学リンカーン研究所・地球軌道接近型小惑星研究チーム、本会の主催は日本スペースガード協会、頭を冷やして考えれば「太陽系の起源云々」「微粒子拾えてヤッター」では終わらない今日の明日ではないにせよ極めてシビアな問題が…もっともその近さ故に「行って還ってくる」工学実験には格好の目標だったワケでもあるのでしょうが。
はやぶさをめぐるメディアの反応について永山悦子・毎日新聞記者はパネルディスカッション中「以前は『そんなものが帰ってきたからって』といった、非常に冷ややかなものだったが6月13日を境に起きた盛り上がりへ明らかにうろたえた。民放は慌てて特番を組み事前に放映したのは6月10日のNHK「クローズアップ現代」くらいではなかったか、今年になってから川口教授の許へインタビューに行ったところもある」。通信途絶に見舞われた中でも海外からその挑戦を高く評価されていたのとは対照的で、実は新しさ、或いはそこへの努力が嫌いな日本人像が露わになってしまったりYMOの時もそうだったな。正直に申しますとこんなこと書いてる私も打ち上げ当時たぶんサンプル採取の概要をどこかで見た憶えがある程度で、長いこと忘れてました。また東日本大震災を受け「人間の、科学との関わり方が問われている」とも。
「今日ははやぶさの一周忌ですか?(一同・笑)」…同じくパネルディスカッション中、春日了氏がはやぶさの成仏を仄めかしていました。結論から申しますと「ある」。仏法では「草木成仏」、生き物でないものにも十界の「いのち」が、成仏の因がある、というものです。ただしこれは一念三千、即ち法華経から解き明かされた法理で、いくらインドで仏教を学んできたとはいえ氏がそれを明言するのは「法盗人」の謗りを免れませんので、そこは「立場をわきまえていた」のかは想像でしかありません、「それが念仏宗の限界よ」。成仏の成は「ひらく」と読み、自身あるがままの姿・良さを発露させる、或いは活かすといった意味で、死ぬことを指すのは葬式仏教がばらまいた邪義!ともあれ、幾多の困難を乗り越え地球帰還を果たしたはやぶさに各々が感銘を受け、より良く生きようとするきっかけになったとすればそれこそがはやぶさの成仏と言えるのではないでしょうか。そして輪廻転生とはチト意味が違いますが、はやぶさは後継ミッションに向けた工学実験機であり、「2」が、「Mk.Ⅱ(マルコ・ポーロ)」が宇宙へ飛び立つことで初めてその本分を全うできるのはここで繰り返すまでもありません。成し遂げる以上に「それから」へ繋げることは難しいのです。(7月13日・追記)
上坂監督の挨拶に続いて上映された「HAYABUSA -Back To The Earth- 帰還編7月より劇場版「帰還編」が有楽町と新宿でリバイバル上映されるとのこと。公式発表は翌日なので「まだつぶやかないで下さいね(一同・笑)」監督、約束は守ったゼ ^^」は既に流通しているビデオ版、私はまだ入手しておらず観たのは初めてです。本編最後に相模原でのカプセル一般公開の模様と寄せられた応援メッセージの数々が追加収録されていました。平面投影化により大画面で本作に触れる機会が増えたの喜ばしいことですが、やはり「小さく切り取って映している」印象は拭えず、少々遠出になってもプラネタリウムの全天周スクリーンで1度は観ておくことをオススメします。観覧料は映画館より概ね安いですし。
「最近ビジネスの話(講演)が多かったので、今日は原点に戻って…もう神頼みの話はしません(一同爆笑)」川口教授からははやぶさミッションを軽くおさらいした上で小天体探査の意義、資源採掘や人類入植の可能性といった未来への可能性等々、会場が学校で生徒さんの姿もあちこちに見られたせいもあって、かな?「何のため」を重点的にお話がありました。教授も震災・原発事故に触れ「関係者が修復に尽力されている中こういったことを言うのはすまないが、地上でやっていることなのでもっとフェイルセーフの手立ては無かったものだろうか。探査機は打ち上げたが最後、途中で修理は出来ないのであらゆるトラブルの可能性や対処法を考える。はやぶさは(それ以上のことが起きてしまったが)乗り越えることが出来た」「はやぶさミッションがもたらしたものは『日本でも出来るのだ』確かな手応え。イノベーションへの果敢な挑戦が不可欠」…それはそうと、電話番号の語呂合わせや「何でもNASAにパクられてしまうのはNASAけない」など、教授は駄洒落が好きなんですねェ、やっぱオヤジだなァ。
「はやぶさは金字塔ではない。今漸くスタートラインに立てたのだ(小笠原雅弘・NECシニアエキスパート)」「はやぶさのもたらした知見・技術が未来につなげられるか、帰還1周年を向かえ非常に大事な岐路にある(永山悦子)」…はやぶさイベントの、まさにトドメを刺す内容だったと思います。終了直後に三輪田学園の吉田校長とほんの少しながらお話が出来ました。同校には天文部があり、75cm反経を据える北軽井沢の施設へ合宿することもあることから駿台学園ともつながりがある、とのこと。子供の頃から世界・空間の広がりを意識させる→自らの立ち位置を見極めさせる、己を客観・相対視させる教育は極めて重要だと思います。さもなくばチカラとエゴで突っ走るオバサンになるだけですからねェ同校は歴史あるジョシコーなのだ。「将来はJAXAに入りたい」と明るく言い切る生徒さん達に 末恐ろしさ 日本の未来は明るい、と感じつつ会場を後にしました。
出版コーナーがあればなお良かったのに!私は列車代とは別に万札握り締めて来ていたのよッ。
期間限定カキコのつもりでしたが、つぶやかれてしまいましたのでココに残しておきます…5月に設立なった介護維新会・関口代表のインタビューがCBニュースで紹介されました。飲みにケーション(会員限定)は既に2月にあったそうで出遅れた感が、というより東京の動きにはなかなかついていけないわァ~。Blogも乱立気味でゲップが出そう。
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