バリアフリー/慢性期医療展2011見てある記・車椅子&メカヲタ編
最終日に行ってきました、インテックス。「どこぞの原発よりも目の前のタバコだよなァ」会場敷地は煙が充満し、およそ人の居場所とは呼べませんでした医療・福祉業界はタバコに甘過ぎるが、そこで引き下がっては来阪の意味がありませんので汚染承知で突入…毎年見ていますとネタの重複が多いのでそれらは端折り、なるべく新しい・細かいものを重点的に取り上げてみました。
マツナガも遂に出したフルカーボン!画像の状態で7.4kg(公称値)。フレームデザインは同D-MAXとほぼ同じパンテーラX同様軽量化のため所謂「飛び道具」で組まれているのに注意で今秋発売予定。リサイクル困難なCFRPは医療・福祉業界に何をもたらすのでしょうか。
OXエンジニアリングの新型電動車椅子「GW-E」。後ろに提げている箱にバッテリーが収まり、バイク屋らしくスマートにまとめ上げようとしたどうしてもゴツくなりますものねェ跡が窺えます。リンク先にもあるとおり電動アシストなど仕様のカスタマイズも可能。場内を行き来する車椅子もOX製が多いように感じられました。
コレ、何だと思います?車椅子生活者が「気軽に」外出できるよう開発された、オサムファクトリーの電動自動車「Active 23」。御覧の通りまだ習作、その大きさはおよそ気軽とは言えません。ミニカー登録を目指しているのだとか。みんな、乗りたくなるかなァ?クルマで一番手間取るのはエンジンの開発。電気自動車の普及は異分野からの新規参入を促す、と経済評論家は仰るようですが…昨秋のH.C.R.にも登場していたワイディーエスには簡単な屋根が付いていました。
車椅子とくればクッションも大事。画像左はジェイスリープ(パシフィックウェーブ)のゲルタイプクッション「ジェルトロン」。感触は「ウニャッ」としたもので、ゲルパッドにありがちないやらしい反発力は薄まっているようでしたが、短時間ではよく判りませんでした。そして右は…スミマセン、出所見てませんでした。密度の異なる硬軟2パターンを半々に配することで脚漕ぎをする方には軟らかいほうを前、ズリ座位予防にはその逆、と方向で使い方を選べるもの。最大の問題は「私が見ない・聞かない・感じないものは存在しないのよッ!何か文句あるのッ」と居直るオバサンがカバーの被さった表示こそあるが同品を理解できるか、でしょう。
「ココまでキたか」ある意味本展の目玉!?弓立(厦門)医療用品有限公司が出展していた医療用放射線防護服。福島の事故を受け携帯線量計ともども引っ切り無しに問い合わせ客が訪れていました。よく思うのですが幾ばくかの数値を示したところでそれが此度の事故のものか、もとより自然界にあったものか、過去の核実験で撒き散らされたものか、はたまた機器固有のハンチングやオフセットなのかを素人が即座に判別できるのか?今私たちが問う可きは線量の多寡よりも「本来無い筈のものがなぜそこに有るのか・何がそうさせたのか・誰がそれを許してきたのか」でしょ放射性物質・放射線=絶対悪ではないし、地球上の生き物は皆少々は耐性があって、なんて当然至極…被災地から離れているから言えることだが。
「ホホォ」と営業さんと話し込んでしまったのが近鉄スマイルサプライ・扱(仏ラックヘルスケア)の電動立ち上がり補助機構付車椅子「スタンドアップチェア ジョイ」。立ち上がりでフツーの車椅子ならフットレスト高さを調節する6角ネジ頭のトコが石突となって荷重を受けるのでフットレストを跳ね上げる必要がありません。画像のヤツは「展示会前日に着たばかり」という新型、基本仕様は同じながらフレームの一部が鍛造部品に置き換わっていました。レンタル料は月額2000円フツーの車椅子ならダスキンで月額350~500円くらい、介護保険料2割負担の話が出ている昨今二の足を踏みそうですが「脊椎損傷など車椅子生活ながら自立度の高い方にとっては生活環境をなるべく変えないためにも…視点の変化は気持ちに与えるものも大きいのでは。そこを解って貰えればかけがえのないものになるだろう」。複雑なフレームワークとモーター&バッテリーで重量は27kg!エッチラオッチラ漕いでいくには気合が要るかも。若干のアジャストが可能とはいえ私で丁度イイくらいでしたのでの身体の小さい人用があれば尚良かった。
マツ六の手すり「BAUHAUS フリーRレール」。チューブを現場で任意に曲げることで文字通り柔軟な設置が可能。「なァんだ、これでいいじゃん」同社製にもある複雑なジョイントが要らず、手や袖口が引っ掛かったりしませんまたヲタなハナシだが、空技廠が機械的リンケージをユニバーサル・ジョイントで繋いでいたのに対し同時期のアメリカ機はその多くがスプリング・ジョイントで済ませていた話を思い出してしまった。
こんなに手広くやってたとは知りませんでした、のPanasonicパナソニック電工ライフテックが地元とあってH.C.R.とは明らかに異なる、東京のアロン化成への対抗意識むき出しな展示内容。画像は新型ポータブルトイレ「アウーネ」。ポットを外すと中に見える天井用換気扇の羽みたいなところをバヨネットよろしく捻ってガコン、ガコンやることできめ細かく高さが変えられるそうなアロン化成はレベルアジャスターで高さも調節している。ただしソコのガタで全体がギシギシ軋むのが気になりました。そして右半分がそのままリクライニング介助車になっているイカレたギャッチベッドなんてのも登場。
マットレスはちょうど背骨があたるところで真っ二つに割れている奇天烈な専用品普及のネックになること請け合い、サイドレールはそのまま介助車のアームレストになります。ベッドとしての背上げは勿論電動ですが介助車のソレは手動通常のリクライニング車椅子と同じ作りで、床に近い低いところから「ヨッコラショ」。見物客画像中央下・頭頂部だけ写ってるネ~チャンからは「コレ低いわァ~、腰にくるわァ~」とツッコまれ、営業さん画像左・眼鏡のニ~チャン苦笑してました。
新光産業の寝室用木製耐震シェルター「WOOD・LUCK」。木材とボックス状金属性ジョイントで室内にもう1つ箱を作ってしまうことで家屋の倒壊から守る、というもので、ベッド一体型と通常のベッドを中に入れるシェルターのみに大別され、レギュラー・サイズのほかオーダーメイドも可。見るからに頑丈そうではありますが昔ながらの1尺モジュールではベッドの設置場所≒ワーキングスペースに制約を受けそう。危機管理産業展でも出るかな?
ネタを絞り込むつもりが画像たくさん撮ってしまいましたので続きを「裏ケース会議編」として後日改めてUP致します。本記事最後は地元で視覚障害者を支援する社会福祉法人・日本ライトハウス情報文化センターのブースに備品として置かれていたライト達、「アハハ」な品揃えでした。
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コメント
おおっ、インテックスに来られてたんですねっ!
ATCのエイジレスセンターに寄られましたか?
連絡いただければご案内を・・・
って、じつはわたくし、三月から事務所が移転になり、
この周辺からは離れてしまったのですが・・・
次回、時間があればご連絡を!
最後の画像、まあ停電用ならこんなもんでしょう・・・
投稿: 98k | 2011年4月21日 (木) 20:06
実は寝坊してしまい、インテックス内を廻るのがやっとでした。^^; 来年は休みをつなげられたら、なァ。
来阪して先ず驚いた(笑ってしまった)のがファンタの広告。ドラマーが食いだおれ太郎に代わっていて、AKEBONOは蚊帳の外だった!
>停電用
ココはやはりwing様スペシャル・チューンのランタンと、ポラリオンと、非常用宴会セットと…♪
投稿: alaris540 | 2011年4月21日 (木) 22:03