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2011年1月10日 (月)

YMAHA PAS CITY-S/Panasonic Off Time(電動自転車災害)

やたらタバコ臭く、酒臭く、オバサンとガキ性別・年齢不問が喚き散らす正月休みがようやく終わりました…皆様如何お過ごしでしょうか。

Mini_sd_382昨秋のこと、総務のバカ共が「災害時の移動用に」と電動自転車を3台(コレコレ)購入、院内報で誇らしげに宣伝していました。「無意味」と斬って捨てるつもりはありません事務方が思い描く激甚災害(あるいはその前の戒厳令)が起きたら周辺主要道路は封鎖されてしまうので抜け道をドーノ、といった使い方は無いワケではないけどね、私も電動自転車とダイハツミゼットの中間形があったら乗ってもイイかな、と思っていた矢先でしたので。しかしながら「見るからに自転車乗りたくないヤツが選んだとしか言いようがありませんなァ」そのスペックのどこが問題なのか、例によって不徹底検証してみましょう…

  • KERSは?気になるのは航続距離。総務のKは「40km走れる」と胸を張っていた周辺は概ね平坦路なので新規定ほど短くはならないだろうが、「1kmごとの一時停止」はあまりにも非現実的。冬場のパフォーマンスダウンも見逃せないが、出掛け先で乗り捨ては有得ない以上「戻ってくる」のが大前提。したがって行動半径(バッテリーがもつの)はどんなに長くてもその1/3と見積もらねばならない。当院には非常用電源設備があるので停電時も充電は可能だが、その電気は本来院内のために使う可きもの燃料は2時間半しか持たないときている。道端にコンセントは無いし、Li-ionは専用のチャージャーが必要。将来普及するであろう電気自動車用バッテリー・ステーションとの連携は…その頃にはモデルチェンジしてるでしょ。つまり効率はともかく、自力で充電できる仕掛けが無いと災害時こそ存在意義が危うくなる
  • フツーの空気チューブですよ!系列他施設へ異動したBコイツもおバカな事務だがは阪神淡路大震災被災地へ赴いた経験があり、「普通のタイヤでは怖くて走れなかった」と述懐していた。災害用を謳うなら重くなってもウレタンポリマーかゲルにすべき。それでなくてもオバサンとイナカモノは空気圧の管理すらまともに出来ないのよッ!重いのでなおさら頻繁にチェックが必要だ。なおウチの事務は病棟の車椅子に使う空気入れ1つ買ってくれない
  • なんでライトの電源をバッテリーから引くの?バッテリーがドロップすればただの重い自転車になるわけだが、その際ライトの電源が独立していないと日が暮れたらアウト、を意味する。メーカーはペダリングの軽さを強調しているが、それは皆が安物のダイナモしか知らないから。なぜかテールランプは太陽電池パネル付のPanasonic製だ
  • 重いゾ、アルミフレーム!「アルミはオバチャリユースに向かない」が私の持論。また近頃気になるのは生産を委託している中国の工場の中には薄肉アルミチューブの溶接技術が無いところもあり、BAA規格をクリアすべくやたらブ厚いチューブで組んでいるフレームが時々見受けられる接合強度が如何程かは不明こと。Panasonic Off Timeの自重は19.1kg、設計上の乗員体重はたったの65kg!いずれも公称値自身のバッテリーを運ぶだけでいっぱいいっぱいなワケだ。分割構造が仇にもなっているのは言うに及ばずメタボ対策をどうこう言うなら電アシなど要らん!

…さて、ここまで書いたところで皆さんにクイズ。
①現在本機はどう運用されているか?
②なぜタイトルが「災害用自転車」でなく「自転車災害」なのか?

答え:
①医事課がレセプトがらみで残業するとき隣のスーパーへ弁当を買いに行く
^^;…彼(女)等の名誉のためにフォローしますと、事務局が目下移転工事中なので双方の連絡に使うことも
②私の自転車を停めるところが無いじゃないのッ!!

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コメント

電動アシスト自転車も最近は随分スマートになりましたね。
とは言え現時点ではまだ最初の3歩目くらいの進化度なのかな?
いずれは見かけも重量もノンアシスト車と見分けが付かないくらいになる・・と良いなあ。

しかしサバイバル用のタイヤかあ。
うん、それは実に重要なモノですね・・で不覚にもちょっと萌えた。

投稿: monozof | 2011年1月12日 (水) 18:10

monozof様ド~モです。
親記事中・PASのリンク直しました。

バッテリーがドロップしても漕ぐことは出来ますし、電源の問題は将来何らかの形でカタがつくことでしょうが、本機の場合一緒にライトも点けるのがネックと言えます。

ちょっと気になったのが公式サイトにある通勤シミュレーター(HNにリンク貼りました)。電気代に加え地球温暖化ガス(言っとくが二酸化炭素だけじゃないゾ)排出量が対クルマ比で試算できますが、フツーの自転車ならもっと減らせるのにな。

電気の恩恵に浴しておいてこんなこと書くのも何ですが…一般家庭で利用できる電気の量は発電所で起こしたソレの約0.3%(30年前の知識なので条件及び現況は不明)、原子力発電所(周辺地域のトータル放射線量は自然の約2割増し:30年前の中部電力TVCFより)はその冷却に大量の海水が必要で、周辺海域に影響…無いわけありませんよね。つまり「クルマからすれば」はウソじゃありませんがコンセントから電気を引いた背後にどれだけのリスクが隠れているかは意識している必要があります。そして親記事中「自力云々」の根拠でも。ついでにお叱りは承知で書いちゃえば市民レベルの取り組みはあって然るべきながら温室効果の責任があたかもエンドユーザーだけにあるかのように仕向ける企業戦略は卑劣極まりない!

更に御存知の通りリチウムは使用済み携帯電話の回収運動が起きており、そのうちeneloopのニッケルも、かしらん?

だからと言ってパワーアシスト機構がゼンマイやゴムだっら…坂は厳しいでしょうねェ。

>サバイバル
回転系、こと外周の重さは走りに響きますので敬遠されがちですが、高反発クッションを使えばちょっとはマシ?

投稿: alaris540 | 2011年1月13日 (木) 11:36

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