« 2010年6月 | トップページ | 2010年8月 »

2010年7月31日 (土)

JAXA/ISAS相模原オープンキャンパス

Mini_sd_222実はJAXAiで案内のパンフレットを見るまで知りませんでした…淵野辺の宇宙研を訪れるのはとある人工衛星型式失念の振動試験に立ち会って以来十数年振りのこと。初日ご来場の皆様、リポビタンDをTK45用ランヤードで首から提げていた変なヤツが私です。

Mini_sd_228カプセル展示室につながる長蛇の列を横目に一直線に向かったのが市立博物館の講演会場でした。「はやぶさ」プロジェクト・マネージャーを務めた川口教授から直で運用の実際が聞ける機会はまずありませんからね!カプセル展示は終日だし、今後筑波やJAXAiでも観る機会があるが講演会の時間は限られている。入場整理券が出るのを見越して私は5時起きしたのさサンプラー・ホーンは機体中心に据えたかったがカプセルへの移送距離が長くなってしまうのでやむなく隅に寄せたこと、イトカワのような小惑星はいずれ地球か金星あたりにぶつかる運命にあるのでターゲット・マーカーの署名も永遠ではないこと、タッチダウン後の燃料漏れトラブルはあくまで不具合、自業自得と言えること、通信途絶中の閑散とした担当スタッフは仕事がないのでほかへ行ってしまう運用室で教授自ら日々ポットのお湯を入れ替え「まだ終わっていない」とアピールし続けたこと、Mini_sd_223エンジンのクロス運転はかなり前から考えていたが、運用上非常に危険なことから「最後の」手段にとっておいた、昨年11月の実施にあたり電源担当は「地上ではできなかったロックアップのテストができる」と密かに狂喜していた!こと、もともとカプセル分離後のはやぶさは地球を再度スイングバイ、太陽‐地球のラグランジュ点へ係留するつもりだった「将来そこは宇宙船の中継ポイントとなる、『2』では是非実現させたい」とこと、最後に撮った地球の画像「カプセルを切り離したら本来やることはもう無い筈だが、みんなボランティアで協力してくれた」処理前のオリジナルのほうが圧倒的に人気が高いこと…etc.

よく言われる神頼みについては「あくまで個人的」行動、と断ったうえで「幸運を願う気持ちはあってよいはず、逆に幸運以外の科学技術を徹底したかどうかを確認するきっかけとなった」「運が転がるのはコントロールできないが、運を拾うのは当事者の努力であり、実力でもある」と言い切るクールさには脱帽でした。が、その教授をして「技術より根性」ときたものですから場内は大爆笑!

また「世界一でなくてはならない」には万雷の拍手。技術立証の先にあるビジネスチャンスを考えれば2番目ではダメダメなのですよ、R大臣!事実サンプルリターンはNASAやESAが凄い勢いで追いかけてきているのではやぶさの成果だけで喜んでいる場合ではなかったりします。

初日の質疑応答は以下のとおり(要旨)。
Q:ミネルヴァは今?
A:イトカワ軌道上のどこか。いつかは取りに行きたい
Q:もし最後に残ったリアクション・ホイールが故障したら?
A:こんなこともあろうかと!対策プログラムを用意していた
Q:一般人がJAXAに協力できることは?
A:JAXAは(技術的)提案はするが、意思決定権は国にある。何らかの形で政治に働きかけることになるだろう

入場整理券こそ発行されていたものの、座席の指定や途中退出・再入場のチェックがなかったのは「?」。加えて「立ち見禁」と後から来た人達を全て締め出してしまった間口の狭さには場内から「エーッ!?」の声も。技術研究・開発もサービス業なのですよッ糸川博士もそう言ってたゾ。解ってんの、JAXAさん!

Mini_sd_226さて、どうにかカプセル耐熱シールドが焦げているほかはホントにきれいで、とても大気圏再突入してきたモノとは思えない見物も済ませ、キャンパス展示はサラッと流してきました。フィーバーを総括する、と言ってもイイはやぶさ関係を重点的に観たのは勿論のこと。Mini_sd_229Mini_sd_224そのほかではアジア諸国との開発協力の展示にたいへん興味を惹かれました、将来を考えればこの分野でもなるべく多くの味方を作っておきたいでしょ。小型衛星・SPRINTシリーズの標準バスでJSF(F-35)を連想してしまう私は…スミマセン、ヲタです。

Mini_sd_221_2あかつき&イカロスの運用はこれからですので今後入手難が予想されるはやぶさグッズをミーハーになってMini_sd_227_2売店(生協)のブレーカーが度々落ちる困難を乗り越え…はやぶさよ、すんなりとは終わらせない、と?幾つか買ってきました。画像左下・はやぶさ君とミネルヴァちゃんはスタンプラリーのソレ、現地まで足を運んだ証拠物件。

| | コメント (8) | トラックバック (0)

2010年7月24日 (土)

Fenix TK45

Mini_sd_199Mini_sd_200メーカーサイトでの発表から日本上陸まで随分早かったように思います…去る16日にマルゴーで買ってきました、CREE XP-G×3を8AAで駆動する懐中電灯です。全長202mm、ヘッド径23.8/55.2mmΦ、ネックスイッチ/ランヤードリングのある所径37.8mmΦ、ヘッド側フランジロゴのある所径42.8mmΦ、ボディー径39mmΦ(ローレット部)、テール側フランジテールキャップ手前・ちょっと太くなってる所径41.8mmΦ、テールキャップ径44mmΦ、重量510g(eneloop込蛇足ながら単3eneloop8本は207g、ランヤード別、いずれも実測)。TK11やPD30同様本機もスムースリフです。XP-Gですよ、中心のシミは気にならないのかな?プラケースに被さっている紙製スリーブは以前にも増してギッチギチ、引き抜いたら二度と被せ直す気が起きません、ナントカシテクレ!

Mini_sd_201Mini_sd_202スイッチは2つに分けられ首根っこへ移設テールキャップはただの蓋になった、操作法はHP10と基本同じです作動に若干のタイムラグあり。トリプルヘッド化最大のメリットは転がりにくいことですね!電池ホルダーは新設計、前作・TK40との互換性はありません。マットウな外観になったようで実は飛び出し防止ツメが廃止されたので装填には注意が要ります、事実マルゴー店内で電池を2本吹っ飛ばしてしまいました。ランヤードリングも首根っこ・スイッチの反対側へ。留め方はこれでいいのかな?TK40からすれば検討の後が窺えますが、願わくばスイッチは上を向いていて欲しいもの、「もう少し何とかならなかったのか?」感が残ります。

Mini_sd_210TK40との照射比較。両機ともTurbo MODE・電源はeneloop、壁面までの距離は約20cm、TK40のパターンが欠けているのはマスキングによるもの。「Max 760 Lumens」がハナシ半分なのはいつものことですので驚くに値しませんTK40より明るけりゃそれでイイのヨ。スムースリフのため他のXP-G搭載機よりホットSPOTとサイドスピルとがはっきり分かれるようです。そのサイドスピルはTK40と比べかなり狭まっています。

Mini_sd_215Mini_sd_216Mini_sd_217ハンドルバー上から5・10・20m「くらい」先の路面をTurbo MODEで、ヘッドの位相は「∴」。夜道で見る本機のパターンはMoonShine HIDを滑らかにした感じ。中心が抜けるため光軸調整には鈍感5mと10mとで照度のピークがあまり動いてない「かのように見える」点に注目で、10m以遠では狙いがつけ難くなりました。リフが小さいためか突き抜け感はなく、3灯のパワーで届いているように見えます。本画像撮影で十数分連続点灯したヘッドの発熱は「ヌルイ」くらい、曖昧でスミマセン。

Mini_sd_220Mini_sd_219Mini_sd_218続いてHiで同じく5・10・20m「くらい」先を。TK40のときよりTurboとの「目で感じる」出力差がはっきりつけられています。見易いパターンではありますが室内での壁面照射比較とは裏腹に夜道ではサイドスピルが暗く感じられ、意外以上に弱弱しい印象を受けました。

「XP-Eでもよかったんじゃないの?」確かに明るいことは明るい、しかしながらTKの名を冠するのであればUltraFire型で構わないのでもっと径の大きいリフをあてがう可きです。どちらかと言えば私はパターンに癖こそあれ横方向の視界が広く、視覚的飛距離感が判り易いTK40を選びますが、パターン中間域のなだらかな照度減衰を好む方は本機を、ということになるのかもしれません。自転車に括り付ける際はやマスキング必須、正面からは「ギャー!」です。

| | コメント (13) | トラックバック (0)

2010年7月 5日 (月)

HAYABUSA - BACK TO THE EARTH -

あらためまして
祝・はやぶさ帰還!目=( `・ω・´)=目

Mini_sd_195去る30日、遅まきながら私もプラネタリウム番組「HAYABUSA - BACK TO THE EARTH -」を浜松科学館で観てきました、ショート版ですけどね同館のノーカット版上映は当分土曜日のみ。シフトが合わなくて。ちょっと早めに現地入り、整理券を押さえておきましたが…既に戻ってきているので「もういい」ッてことなのか?ガラガラでした。プラネタリウムで星を観るとき私は大抵投影機すぐ脇の席に陣取ります投影機中心と自分の視点とのズレを最小限にするため。最近の投影機は背が低くなったので座席と反対側の星が見づらくなることがなくなったが、こういった番組の場合子午線スクリーンの南北を結ぶ線上、投影機と北の壁との中間あたりのほうがスクリーン全体を見渡し易く、首が疲れません1980年代以降増えた傾斜ドームではリクライニング機構が無い座席もあったりで、背もたれの角度が合ってないと結構以上にストレスなのよん。内容はよく知られていますのでここではいちいち繰り返しませんが、観終えて感じたのは…

  1. 絶対ノーカット版を観るべし!「帰ってきたのはいいけれど、何がどうだったわけ?」基本的おさらい、何のためのミッションか・そこではやぶさが何をするか、の説明はあのくらい必要だろう。ただしショート版・ノーカット版とも困難を窮めた復路にあまり触れられていない制作・公開時期からしてやむをえない?のでともすれば初めて観る人にすんなりカラータイマーが点滅してピンチになったかと思ったらいきなり元気になるウルトラマンAの如く戻って来れたような印象を与えかねない、字幕でのフォローがもっと必要だろう。当日の観客達は興味・関心以上のものを持って来ていたのが一目で判ったのでその心配は要らなかったけど
  2. 絶対プラネタリウムで見るべし!既にビデオソフト化されているがあの空間描写は全天周スクリーンでなければ活きない。目を回してるソコの貴方、座席にしっかりつかまってて下さいね。このくらいはまだユルイほうヨ
  3. なんでサントラがヤマトじゃないの?ボケッ、当たり前だ!

…とまァ、至極当然の3-1点でした。ある程度の予備知識は必要かなァ、ラストシーンで空を舞うハヤブサ鳥のほう…あッ、これはネタバレですね!1つ取ってもカプセル回収班がウーメラでハヤブサ(オーストラリアチョウゲンボウ)に出会った話を知っていると更に感慨が深まる、と言うものです。

Mini_sd_184サンプルリターン計画は4半世紀前あたりから研究が始まっていたそうで、極めて野心的プロジェクトだったのは御存知のとおり。NASAの1/10と言われる異常なまでの低予算で世界に討って出るには文字通り発想と技術で勝負!Mini_sd_194イオンエンジン稼動累計40,000時間超を達成したNECは米Aerojet Generalと組んで更に開発、世界に売り込んでいくそうな宇宙開発に限らず日本は今後これまで以上に「閃くチカラ」が求められていくのではないでしょうか…「前例がないからやってみよう」は日本宇宙開発の父である故・糸川博士の著書、ここ数日パラパラッとめくっておりました。タイトルといい装丁といい「いかにも」なビジネス新書のソレ。頭の悪い私にとっては死刑宣告と言っていい内容で、読んでいて辛かったですね、トホホ。

7年間・60億kmの旅は終わりましたが、数多の画像、奇しくもソーラーセイル予行演習も兼ねた軌道・姿勢制御、最終軌道要素、耐熱シールドの評価、勿論「入っているのか?」イトカワ「らぁっこらっこぉ~(『仮面のりダー』より)」のサンプル中身がイトカワ起源のものであるかは「9月頃には明らかにしたい」とetc.膨大なデータ解析はこれから。はやぶさの「初めてづくし」が今、明日への扉を開こうとしています。

また観に行きたいですね、時間に余裕ができたら自転車で。

6日のこと、上司から「昨日七夕の笹が来た。他部署は既に飾りつけが済んでいるがここはまだ手付かずなので何とかしろ」とタマが飛んできましたのでMini_sd_196 仕事の後「今年はやっぱこれでしょ♪」と手乗りはやぶさ君を作ってみました。本体は折り紙の風船、高利得アンテナの支柱は両面テープと事務用糊の点付けというペラペラ且つヤワな作りです、一両日持てば十分ですもの…七夕は翌日だというのにこんなチョ~個人的趣味にうつつを抜かしている場合ではありません!(7月7日・追記)

Mini_sd_1979日にようやくビデオとクリアファイルをゲットしました。浜松科学館の売店は土日祝日しか開かないそうで「儲かってないんだなァ~平日は隣の事務で扱ってくれる」。通販(アストロアーツオンラインショップ)はカードの決済が必要で、そのテの手続きがヒジョォ~に嫌な私は直で足を運んだ、というワケです…高い送料だ!(7月11日・追記)

| | コメント (4) | トラックバック (0)

« 2010年6月 | トップページ | 2010年8月 »