HAYABUSA - BACK TO THE EARTH -
あらためまして
祝・はやぶさ帰還!目=( `・ω・´)=目
去る30日、遅まきながら私もプラネタリウム番組「HAYABUSA - BACK TO THE EARTH -」を浜松科学館で観てきました、ショート版ですけどね同館のノーカット版上映は当分土曜日のみ。シフトが合わなくて。ちょっと早めに現地入り、整理券を押さえておきましたが…既に戻ってきているので「もういい」ッてことなのか?ガラガラでした。プラネタリウムで星を観るとき私は大抵投影機すぐ脇の席に陣取ります投影機中心と自分の視点とのズレを最小限にするため。最近の投影機は背が低くなったので座席と反対側の星が見づらくなることがなくなったが、こういった番組の場合子午線スクリーンの南北を結ぶ線上、投影機と北の壁との中間あたりのほうがスクリーン全体を見渡し易く、首が疲れません1980年代以降増えた傾斜ドームではリクライニング機構が無い座席もあったりで、背もたれの角度が合ってないと結構以上にストレスなのよん。内容はよく知られていますのでここではいちいち繰り返しませんが、観終えて感じたのは…
- 絶対ノーカット版を観るべし!「帰ってきたのはいいけれど、何がどうだったわけ?」基本的おさらい、何のためのミッションか・そこではやぶさが何をするか、の説明はあのくらい必要だろう。ただしショート版・ノーカット版とも困難を窮めた復路にあまり触れられていない制作・公開時期からしてやむをえない?のでともすれば初めて観る人にすんなりカラータイマーが点滅してピンチになったかと思ったらいきなり元気になるウルトラマンAの如く戻って来れたような印象を与えかねない、字幕でのフォローがもっと必要だろう。当日の観客達は興味・関心以上のものを持って来ていたのが一目で判ったのでその心配は要らなかったけど
- 絶対プラネタリウムで見るべし!既にビデオソフト化されているがあの空間描写は全天周スクリーンでなければ活きない。目を回してるソコの貴方、座席にしっかりつかまってて下さいね。このくらいはまだユルイほうヨ
- なんでサントラがヤマトじゃないの?ボケッ、当たり前だ!
…とまァ、至極当然の3-1点でした。ある程度の予備知識は必要かなァ、ラストシーンで空を舞うハヤブサ鳥のほう…あッ、これはネタバレですね!1つ取ってもカプセル回収班がウーメラでハヤブサ(オーストラリアチョウゲンボウ)に出会った話を知っていると更に感慨が深まる、と言うものです。
サンプルリターン計画は4半世紀前あたりから研究が始まっていたそうで、極めて野心的プロジェクトだったのは御存知のとおり。NASAの1/10と言われる異常なまでの低予算で世界に討って出るには文字通り発想と技術で勝負!
イオンエンジン稼動累計40,000時間超を達成したNECは米Aerojet Generalと組んで更に開発、世界に売り込んでいくそうな宇宙開発に限らず日本は今後これまで以上に「閃くチカラ」が求められていくのではないでしょうか…「前例がないからやってみよう」は日本宇宙開発の父である故・糸川博士の著書、ここ数日パラパラッとめくっておりました。タイトルといい装丁といい「いかにも」なビジネス新書のソレ。頭の悪い私にとっては死刑宣告と言っていい内容で、読んでいて辛かったですね、トホホ。
7年間・60億kmの旅は終わりましたが、数多の画像、奇しくもソーラーセイル予行演習も兼ねた軌道・姿勢制御、最終軌道要素、耐熱シールドの評価、勿論「入っているのか?」イトカワ「らぁっこらっこぉ~(『仮面のりダー』より)」のサンプル中身がイトカワ起源のものであるかは「9月頃には明らかにしたい」とetc.膨大なデータ解析はこれから。はやぶさの「初めてづくし」が今、明日への扉を開こうとしています。
また観に行きたいですね、時間に余裕ができたら自転車で。
6日のこと、上司から「昨日七夕の笹が来た。他部署は既に飾りつけが済んでいるがここはまだ手付かずなので何とかしろ」とタマが飛んできましたので 仕事の後「今年はやっぱこれでしょ♪」と手乗りはやぶさ君を作ってみました。本体は折り紙の風船、高利得アンテナの支柱は両面テープと事務用糊の点付けというペラペラ且つヤワな作りです、一両日持てば十分ですもの…七夕は翌日だというのにこんなチョ~個人的趣味にうつつを抜かしている場合ではありません!(7月7日・追記)
9日にようやくビデオとクリアファイルをゲットしました。浜松科学館の売店は土日祝日しか開かないそうで「儲かってないんだなァ~平日は隣の事務で扱ってくれる」。通販(アストロアーツオンラインショップ)はカードの決済が必要で、そのテの手続きがヒジョォ~に嫌な私は直で足を運んだ、というワケです…高い送料だ!(7月11日・追記)
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コメント
お!ついに記事来ましたね&祝・カプセル内微粒子の存在。
もっとも科学的な結果を抜きにしたとしてもやぶさの功績は計り知れないと言って良いかも。
何せ星にはまるで興味が無い私ですら何かしら動かされるモノがありましたからねえ。
もちろん一時の熱気などは時と共に冷めて行くでしょう・・が、それでもたぶん何かが残るような気はします。
投稿: monozof | 2010年7月 5日 (月) 22:51
monozof様、遅くなりました。
親記事では割愛しましたが上映に先駆け「開封作業で気体を検出」との紹介がありました。こちらもイトカワ起源のものか、打ち上げ前or帰還時に紛れ込んだ地球のものか、はたまた化学スラスタの排ガス!?(個人的憶測)なのかは今後の分析が待たれます。
今日(もう昨日か)書店に並んだ天文誌はアストロアーツ「星ナビ」が速報性を重視、特集記事を大々的に組んだ一方で誠文堂新光社「月刊天文ガイド」はトピックの1つにとどめるなど対応が分かれました。これ、売上部数に響くと思います(地人書館「月刊天文」は近所の本屋が仕入れていないので不明)。
サンプルコンテナを除く帰還カプセルを夏休み期間にJAXAi(事業仕分けで有名になったアソコ)へ展示云々、と聞きましたのでライト買い物ついでに行ってみようかな。
>動かされるモノ・何かが残る
「この瞬間から技術の散逸・風化は始まっている(川口プロジェクトリーダー・大気圏再突入時の記者会見より)」…はやぶさの「何のため」を如何にして未来につなげるか、勝負はこれからです。
また真田さんのニコ動で「勉強苦手だけど頑張る」「6月13日の公務員試験頑張るぞ」といった書き込みが見られました。たとえ宇宙に直接関係なくとも各々がはやぶさで「何か」を感じ具体的アクションを起こす、それこそが「サンプル」だと思うのです。
「感じたら動け、それが感動だ(近藤等則)」
投稿: alaris540 | 2010年7月 6日 (火) 01:32
>HAYABUSAの上映
大阪の科学館でも、ずっとやってましたねえ。
(とうとう見なかったけど・・・)
番組製作に係わった科学館の学芸員さんが、
回収チームの一員として参加、大気圏内に
突入する瞬間のビデオ撮影に成功したとかで、
ショートカット版とビデオをあわせて、
現在、市内各所で講演会をやってるようです。
次回お越しの際は、ぜひ・・・
ちなみにオスカー、一式戦のほうの設計は、
当時ナカジマにいた糸川英夫技師だったんですね・・・
こっちの隼も全周スクリーンで見てみたい・・・
投稿: 98k | 2010年7月 6日 (火) 22:55
>講演会
いいですねェ~♪浜松にもなかなか行けませんが。
>一式戦
糸川博士はファウラーフラップの研究開発を手がけました。ニコ動でも「はやぶさ→イトカワ」の縁がどれほど深いかが紹介されていましたね。
…
エ~、現在書店に並んでいる月刊天文ガイド10月号・読者サロンではやぶさプロジェクトに「意味が感じられない」旨の投稿がありましたのでこっそり回答「らしきもの」を追記しちゃいましょう。
結論から先に申しますと「まだソレを判断できる段階には無い」。
海のものとも山のものともつかない将来の、そのまた先の技術立証は人々、こと「まず私の利益を形で示せ」と叫ぶ人の理解はまず得られないものです。実際地上の諸問題さえロクに解決されてないのに宇宙だかどこだかの砂粒が、ときたところで「ナンダソリャ」と感じるのが並の神経というものでしょう。私だって国家事業が全て正しいなんて思ったりはしません。
しかしですよ。
以前NHKで爆笑問題が「ここ(国際宇宙ステーション)で問題が解決できるのなら地球の問題も解決できるのでは(趣旨)」と発言していたのは大きなヒントで、「はやぶさの帰還で惑星間飛行の技術的目処が立った(川口教授)」ことを傍迷惑とみるか、それとも「チャンスだ」とみるかは受け手の感性と発想の問題ではないでしょうか、JAXA/ISASはそのきっかけを提案するのが仕事です。現在その存在に誰も疑問を持たない(であろう)紙おむつや生理用品で使われている吸水性ポリマーはかつてマーキュリー計画に際し、宇宙船内で身動きが取れない飛行士の排泄をどうするか、で開発されたものです。
同誌はハレー彗星フィーバーに沸いた24年前、「(本誌)読者の利益は公共の利益と必ずしも一致するわけではない、故に安易に煽る報道姿勢はとらない(要旨)」と明言していましたのではやぶさの一件も控えめな扱いにとどまったのではないかと想像します(わざと距離を置こうとするあたり居場所をなくした天文少年の自意識過剰ぶりを感じる。カプセルの一般公開も「慎重に」と牽制してみたり)。私は両論併記がメディアの立場上本当に公正か、といえば疑問を拭い去れませんけどね。同投稿に対する編者の回答はあまり丁寧とは言えませんでしたし。
最後に面白い話を1つ。
ライト兄弟の初動力飛行は「公開」と銘打っていましたが実際に見ていたのはたったの5人、当時キカイで空を飛ぶのは「奇行」以外のなにものでもなく、2人はいわれなき誹謗中傷の嵐にさらされました。新しい歴史は往々にして「ナンダソリャ」、フツーを一歩踏み外すところから始まるものですが、意外にもO.ライトは後年、ヘリコプターの可能性には否定的だったんですよ。
投稿: alaris540 | 2010年7月 7日 (水) 11:52