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2010年5月20日 (木)

介護保険制度10周年記念講演

「あんな面倒臭い法律を記念だなんて…ブツブツ」三島駅から会場の三島市民文化会館まで自転車を走らせ近いと言えば近いが間違えて北口に出てしまったこともあって歩くにはチト億劫な距離だったなんとか開会挨拶中に滑り込み、ギリギリで間に合いました。

1発目どちらかといえば一般向け・基調講演は太田仁史・医学博士の「住みなれたまちでいつまでも元気で暮らすために」。団塊の世代の大量定年を迎え超高齢化社会の到来を「津波」に譬え、これを乗り切るには「団塊以上の世代同士による互助が大事。制度を整え、サービスを増やしていくのは勿論だが、まず元気であること・健康寿命を延ばすことで津波を低くする努力が必要だ」博士の地元・茨城で取り組んでいるシルバーリハビリ体操及び指導士養成計画の紹介を通じ障害をおっても、年をとっても、人間らしく生き、人間らしくあろうとすること、経済発展とひきかえに犠牲となった地域のコミュニティーを再構築すること等々のお話を戴きました。「介護保険法で予防重視を謳うのは裏を返せば要介護状態になったら尊厳もヘッタクレもないと言うに等しく、『倒れてからの介護予防』セーフティーネットの視点が欠落している」とも。

さて、ケアマネにとってはここからが本題本会の主催は三島市介護支援専門連絡協議会、2発目は一島志信・富山県シルバー人材センター連合会事務局長の「安心して家に帰るためには」。この一島局長、'06介護保険法改正のキモである地域包括支援センター・介護予防・地域支援事業の生みの親とも言える人で、地元・富山市の介護保険財政の破綻金持ちの年寄りから取らない=社会格差を守ろうとするからそうなるんだを防ぐための取り組みに厚生労働省が着目、日本各地でのモデル(テスト)を経て改正に至った、とのこと。更に在宅介護を進める可く施設入所者在宅復帰支援モデル事業を開始、あの竹内孝仁教授三好ゼミでは「相談しようとすると『事例を持って来い』と言うが持って行かないほうがいい、ボロクソに言われるから」のくだりでお馴染みを座長に迎え研究会、及び地域ごとにワーキンググループを設置、実態調査に始まり在宅復帰支援プログラムを開発、ケアマネが持ち寄った事例について検討に検討を重ねときにケアマネの人格踏みにじられることもある程キョ~レツなものらしい退所計画策定&フォローアップを…思いっきり要約しますと「道筋は示した。後は貴方がたがやるかやらないかの問題」という、どこぞの宗教団体を思わせるチョ~オソロシイ内容でした。

在宅復帰を阻害する要因に「家族はもとより施設職員が消極的」との指摘がありましたが、それは今日、現役子育て+働き盛り世代にとって自らの「いま」を守ることがどれほど困難になってしまったかの証左ではないでしょうか。そして子供・年寄り・障害者に背を向けることによって社会・経済は発展してきたのであり、彼らの親はそんな「いびつな繁栄」を作った張本人でもあるからです、「こちとら言われたとおりにしたまでよ」との叫びが聞こえてきそう。

司会が「ここで質疑応答を」に場内はシィ~ン。竹内Dr直系と言っていい講師にヘタに声をかけようものならどんな目に遭わされるか分かったものでは…いや、だからそうじゃなくて^^; 会場(ホール)はそういった(具体的事例)問題を扱うには広過ぎましたね、ケアマネの悩みは全国共通であり、それに対する答えは既に出てしまっているからグウの音も出ない、ですよね。ア~厳しい!

ロビーでは地元施設や福祉ショップがブースを構え、案内を頒布していましたので受け取るたびに「雇ってくれるのかな」と1発ジョークをカマしておきました、私って変なヤツでしょ。帰りは東海道線に乗りましたが鈍行は座ってるのも楽じゃない!同じ1時間半なら自転車漕いでるほうがはるかにマシというものです。

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