「エ~予め断っておくが、シティバイクとは不要不急の車を降りた人達がその空いた車道を往くための通行手段・『新たなる生活習慣』であって、気が向いたときだけ乗ってチョロチョロ歩道へ割り込んでいくモノではない、誤解なきよう!」

去る28日、「街乗りスタイル 輸入シティバイクフェア」を見物に松坂屋本館へ行ってきました。名古屋行は介護福祉士実技試験以来5年振りのことです。三重のウィルソンサイクルが扱う主要車種を「ショップがまんまソコにある感じ」に出展していました
自転車という自転車にショップオリジナルのトートバッグをかけていたのがちょっとお洒落。催事っぽさが希薄なうえ初日とあってか訪れる人も少なく賑わうのは明日以降なのかな、と思いつつ、店員さん2人が代わる代わる、ほぼ私に付きっきりで約2時間延々おしゃべりに興じるという按配で、実は展示よりもそっちのほうがずっと楽しかったです。お付き合い真に有難うございました…前振りが長くなりました、その話のタネを幾つか紹介していきましょう。

会場に入るや否や目に飛び込んできたのがAlex Moulton。廉価版・TSRにがっちりガードされているのがフラッグシップ・モデルのDOUBLE PYLON漫画家・あさりよしとおが乗っていることでその筋では有名、そしてAM-SPEED‘S’たぶんMk.2。こと前者を見るのは初めてのことで、同機だけでも名古屋まで足を運んだ甲斐があった、というものです。場内にあってコイツらの出来だけは異次元で、他が可哀想になってしまう程。だけどD/Aのクランクは視覚的バランスが悪い!同じく出展されていたDAVOSからTAを引き抜き、こちらに付けてあげて下さいよッ。
コレだけで何だかすぐ解るでしょ、のBad Boy Disc「2割引」の声にクラッ…。相変わらずホイールの着脱はキャリパーを外してから、と面倒なまま。ここはひとつ、HONDA VFRみたいに…あッ、ますます専用設計になっちゃうか。TEKTRO Auriga Subのディスクローターはパッドが当たる部分以外きちんと表面処理が施され、AVIDのように錆びてみすぼらしくならないところがCool。通勤自転車においても重要なポイントですのでディスクローターだけ注文したくなってしまいました。
丸石の画像と比較してみて下さい、こちらが未加工の1281-Fです。この自転車、まばゆい亀甲ガードからツーリング車かと思いきや、プロムナードハンドル+ギドネット・レバーにアメリカン・クラシックのディープリムと「如何にも本展向け」なハズシ加減。勿論本機とは別にランドナーも出展されていました。近年海外ブランドの上位機種はそのほとんどがメカニカル・ディスクブレーキになっており輪行する場合ハブはシマノにしてローターをロックリング1つで外せるようにしておけば安心かもね、日本の御フランス流マニエリズムは確実に時代から取り残されつつありますいまだにMAFACのセンタープルに合わせてフレームをオーダーする人がいるんだよネェ~。
ANCHORカーボンの造形が忘れられなかった?BRIDGESTONEの新作・HELMZ。アパレルとのコラボとあってグラフィックだけは頑張っていますが、組みあがった様はミョ~におとなしく、「悪さをする」風情が感じられません。コレで後することと言えばLED暗イトをゴムバンドで留めるくらいでしょうか。本機のブレーキをAlarisに付ければ28cも余裕で履けそうです。
場内をフラフラしていたところメ~テレ(名古屋テレビ)の取材を受けてしまいました!TVインタビューに応えるのは自身初。完全に舞い上がった私のアホ面が中京圏一帯に放映されてしまったわけですね、ドウシマショと言ったところでもうどうしようもないが。あと画像撮りそびれましたがSafas Rebel SL-70のディテールを視ることが出来ました。LEDはLuxeon Rebel、リフレクターは水平方向より下への配光を考えようとした跡が窺えるもののBi-Light方式からすれば徹底を欠き、結局のところ何をしようとしたのやら?初期入荷の一部に電池の液漏れによる端子の錆び&内部汚損があったそうで、ウィルソンの店員さんは「個人的にはお奨めできない」。
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小径・折り畳みとかシングルスピードがドーノではなく、「何に乗るか」より「どう走るか」が肝要であることは街も峠もトレールも一緒です。近頃「自称」自転車レーンだの専用道だの、と日本各地で新手の自転車隔離・排除政策がミシミシ進行しているようですが…歩行者の安全は自転車を車道に出すことでしか実現し得ません。では自転車の安全はどうやって守るのか?コレはズバリ、車道のクルマを減らすほかありません。車の通行路・往来量はそのままで「どこか」に自転車の通り道をネジ込もうという発想は欺瞞そのもの!闇雲にクルマを転がさずに済む都市・道路計画のみならず産業構造・生活様式へシフトさせるのが21世紀というものであります。
本展の後Ys' Roadで買い物をしましたが、その途中感じたのは道端に停まっている自転車が渋谷や神田よりもずっと派手であること。新旧を問わず色・形のはっきりしたものが多くNEO-COT CarbonやSuper V Ravenもあった、これが名古屋のカラーなのかなァ、と思いつつ駅に戻ったのでした。
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