FJC施設見学会#2
「ダッシュして行かないとだめだぁもうSUPER BELL"Z『MOTER MAN 終電上野発23:54分』より」…此処は藤枝・仮宿交差点。宇津ノ谷峠はまだ数km先、既に息のあがっている私。
去る1月29日、福祉住環境コーディネーター協会(以下FJC)・NPO静岡ユニバーサルデザインシステム共催の施設見学会に参加しました。処は鶴舞乃城。そうです!泣く子も黙る、あの髙口さんのトコであります。昨年3月の三好さんを交えての見学会には参加できませんでしたので11月初旬に案内をいただいて以来この日が来るのを心待ちにしておりました。同地を訪れるのは3年ぶりです。2時間半カッ飛んだ自身比。実はちっとも速くない末に登った庵原球場への坂は脚パンパン、XTRの32Tが無かったら押しが入ったかもしれません。
冒頭、概説の場で出た質問の多くは「ホントに出来るのか」という趣旨のものばかりでした。FJC会員の中には介護あがりも相当数いると思うのですが、恐らく今日で言う「新しい介護」に触れることなく暴走の果てに腰を壊した、とか現場を離れたから?髙口さんもその度に「だからさァ~」といった感じの困惑した表情を見せていました。私はといえば施設の造りは内覧会で確認済み。先進的、というかフツーのことをフツーにして差し上げる取り組みもセミナーで聞いておりましたので、当日はそれらを自らの目で一つ一つ確認することとなりました。
稼動している様を見てあらためて感じたのが「視界が広い・死角が生じにくい!」。確かに全室個室ではありますが、詰め所を兼ねるキッチンユニットケアで言うところの「パブリック」中央に立つと一瞬でフロア全体が見渡せます。単純な平面形のフロアは夜間、「音」の発生源を特定しやすく、更に2ユニットが1つのフロア続きなので「何か」あったとき職員同士で力を合わせ易いメリット夜勤は1ユニット1人なのでこれは極めて重要があります。またユニットと詰所、或いはデイルームでも事務とのパーテーション(間仕切り)が無く、これも広視野確保につながっていますとかく医者と事務は壁で仕切りたがるのだ。「利用者様が物を持っていってしまうのでは」との質問には「職員の整理整頓能力の問題」と。もちろん利用者様のユニット間往来は自由自在、おやつを食べる場所も「そのときはそのとき」と職員が柔軟に対応するのだとか、事実上のユニット解体ですね髙口さんの著書「ユニットケアという幻想」で三好春樹さんとの対談で出てきたアレそのまんま。職員、こと介護職に力みが感じられなかったのは好感が持て、「(組織運営が)よく考えられているな」と思いました。
風呂の使用状況が見られなかったのは当然とはいえちょっと残念、これについては青山ゼミを受けるに限ります。参加者の多くは疑問が解けないまま庵原の坂を降りていったのではないでしょうか。洗濯物は「季節柄乾燥機は使わない」とあちこちに干されており、どっかのアパート然としていました因みに私の所属部署は病棟の最上階。洗濯機から屋上までがやたら遠く、洗濯物が風で飛ばされるトラブルが多発したため、配属当初から「乾燥機!乾燥機!」とわめき散らしたものだ。
3年前に書きそびれたことを1つ。職員通用口を入るとすぐ右手にある厨房はガラスばりになっており、職員は出勤のたび自然と厨房担当と挨拶をするように出来ています。「別々にすると仲が悪くなるから」だとか、その通りです当院の病棟職員にとって栄養課は配膳車を取りに行くだけの極めて遠い世界だ。食事介助に入らないくせに「カロリーがドーノ」ときけた口か!。
帰り際、髙口さんから「今度は鶴舞乃城に働きに来て下さい」と言われてしまい内心「えェェェェェッ!!!」 ((゚゚дд゚゚ ))) これが噂に聞いた「見学するなら雑巾の1枚も持って来い」ですね!私、個人的思いはともかく仕事ヘボいから勤まらないだろうなァ~…。
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コメント
死角がない、他のユニットと連携出来る、厨房とガラス越しに挨拶できる…なるほど働きたくなる構造ですね!
投稿: CZ75HRT | 2010年2月 5日 (金) 07:10
CZ75HRT様、しばらくです。^^
>連携
2ユニットがパブリックでつながったフロア全体はL字型をしており、詰所を兼ねるキッチンはLのコーナー部分にあります。職員は常に2ユニット分の人数で動けるわけですね。
更に鶴舞乃城ではPT・OT・STもがっちりローテーションに入ります、即ち「お伺いを立てにいく」必要がありません。高口さんの著書に「ききょうの郷で新任のOTを2年間介護のローテーションに入らせ云々」とあり、当日も「現場(=3大介助)に入って当たり前」と話していました。「そうだよねェ~」と思いましたよ。
投稿: alaris540 | 2010年2月 5日 (金) 11:03