CYCLE MODE International 2009見てある記
12月に入ってからの開催に「なんでこんな年の瀬に」との声も聞かれた来年はいつもどおりの時期に戻るそうなCYCLE MODE。強風と降りしきる氷雨に震えつつ、3ヵ月半振りに降り立った海浜幕張駅はやたらタバコ臭く、石畳は水溜りだらけでド~ニモナリマセンデシタ…当日券を売るゲートはだだっ広いエントランスの隅にポツンと設けられていたことから、ワザと引いて撮ってみました。
ダイアテックプロダクツが出展していたMOOTS YBBのヘッド周りとBB周辺。溶接の美しさは絶品でコレを見てしまうとPanasonicなど即刻ゴミ箱行き、ショットブラストがまたシブイ!SEVENのヘアライン仕上げは擦り傷が付いても「ま、いっか」と思えるが、MOOTSのソレは乗るどころかフレームのまま床の間に飾っておきたくなるほど。表面硬度を高めるためでもあるMOOTSは一度チューブ同士を溶着させてからTIG溶接しているとかで、「より自転車を走らせやすい環境で作りたい」とSEVENから移籍した職人が2年経ってもなかなかマスターできず修行の最中、という話を聞きました。何でもやり方が全く違うのだそうで…生涯保障が付いているあたり、接合強度によほど自信があるらしい。SEVENにしてもライズ角にもっとバリエーションがあれば溶接の治具が2種類しかない?ステムをオーダーするのになァ。
去る9月だったっけ、グローバル・サイトに登場したSL-LD200の型式上はHL-EL010の後継機・Hl-EL020。美術の専門学校生が授業の直前にヤッツケで描いた絵のよう私も前科あり、cropsやOwleye←全長が100mmはあろうか、やたらデカかったが砲弾型LED3発でやっているところをチップ型1発にまとめた感じです。内蔵Ni-MHはアルカリとセレクターで切り替えが可能で、ソーラーパネルでの充電ではカバーしきれないであろうランタイムに配慮した本末転倒!?跡が窺えます。
自転車全体がソーラーパネルで覆いつくされる日は近い?これからの技術ですので今は買わないにしてもどうしようもなく暗いことをあげつらうのは止めておきましょうか。CATEYEのブースは恒例だったデモ用暗幕が無く、マーカーライトを括りつけたクリスマスツリーをそこここに配するというやたらチャラチャラしたもので、HL-EL830RCも隅のほうに申し訳無さそうに展示するなど目に見えて相対的退歩感ひしひしでした。横方向へのアピールは今後トレンドになりそうですがコレ、数年前にあのダイソーもやってましたよ。
同じくパッとしなかったのがcrops、NRX30・35が来年も続投とあって目新しさに欠けました。画像は新型マーカーライト・ZX-1W。MX1のLEDを双発化させたもので、赤色LEDに置き換えたリア用・ZX-1R、
更に6灯化させたZX-6R等々のバリエーションがあります。ゴムバンドの使い方はMX1シリーズと同じ。フロント用マーカーライト・FX4はLEDとリフレクター、どっちが主役か判りません。TK40を見せても営業いつもの人の姿が無かったの反応は鈍く、こちらが拍子抜けする程でした。ヤル気あんのか?
Bianchiのクロカンレーサーに付いていたKOREのカンティレバー・ブレーキ。近年はアーチを目一杯開かせたものが主流です。勿論アーチワイヤーを外してもシマノBR-R550のようにシューがフォークブレード&シートステイにブチ当たるお粗末などありません。ホントはFSA SL-Kを見に来たのですが、同社ブースには見当たりませんでした。それから今年自転車乗りの間で話題を呼んだGPSナビゲーター・GARMIN Edge 705、欲しいんですけどねェ。
ZETA TRADINGのブースにあったPurely Customアクセサリー・マウント。AHEADのプレッシャー・プラグと一体化しておりトップが平べったいドロップバーでもメーター等が搭載可能…直径測るの忘れてしまいました。同社はあのLYNSKEYも扱うそうな。
モートが出展したMINI MAG 2AA用ホルダー。ホルスターでありながらイラストにもあるようにハンドルバーへもくくり付けられる、というもの。同ブースにはCATEYE HL-EL400にすっぽり被せてヘッド外周のヤカマシイ光をカットしてくれるホルダーもありました。おしゃれなデザインではありますがいずれも皮製ですので晴天時限定。
PRインターナショナルのブースにあったSchmidtのハブダイナモとライト。LEDはCREE、リフレクターはBi-Light方式。
更にB&MもSchmidt同様CREE+Bi-Light式リフレクターのダイナモライトがリニューアル、たぶん両機ともM1みたいなパターンになると思います。実は私、某所へフォークをオーダーしているところでして詳細は後日、ダイナモライト台座を追加せずにはおれなくなりました。
東京サンエスが発表した新型の廉価版ドロップバー・J-Fit Everは流行のフラットトップ+アナトミック・シャロー。相変わらず補助ブレーキレバーとの連携には難があり、エイドアームを売る気があるのだろうか?と首を傾げてしまいます。そしてハンドルバー用Wレバーマウント、コレでイマドキのシングルスピードに内装ハブをカマシて多段化させてたら笑ってあげよッと。ノーガキにある、ブレーキレバーのパラレロリンク化は1990年代にカスタムパーツ・メーカーがMTB用でやってましたね、あんなのが出るのかしらん。
コイツもようやく実物を見ることが出来ました、KhodaaBloomが出展していた、crops NRX35のダイナモ版。明るさはともかく、デモ機はダイナパワーにつながっていたところがちょっと粋。同社の製品群はその独特のグラフィックから今後街乗り自転車誌あたりでの露出が増えるかもしれません、でも売れるかなァ?
アルミだ、カーボンだとブッといチューブに食傷気味なオヤジ達個人的偏見が熱い視線を投げかけていたCOLNAGOのマスター55周年記念モデル。キンキラキンにもいやらしさが無く、こういった製品を堂々と出してみせるC40じゃなくてマスターだぜところが如何にもイタリア、日本人には到底マネが出来ません。
…
昨年以上に見所・「これから」を感じさせるものが少なく、自転車を本気で日常のアシにしている・しようとする人には回っていて非常にシンドイものがある展示内容だったように思います。流行りというのはいずれ廃りが来るワケで、レースやファッションなど自転車の非日常性をことさら強調する≒
ブームだけで終わらせる!?のはクルマ絶対主義の裏返しではなかろうかどォ~も日本人は文化を日常生活から隔絶された特異なものと誤解しているフシがあるようだ、と憂いつつ東京行きの京葉線に乗り込んだのでした。
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コメント
B&MのCyoがDosun式なのではなく、DosunのリフレクタがB&MのIQの真似だと思います。2007年にIQシリーズの先鞭としてIQ Flyというダイナモ用ライトとして発表されてますから。その後発売されたSchmidt社のEdeluxのリフレクタはB&Mのをそのまま使ってます。ただIQライトは手前が暗いという欠点がありました。明るい部分が明るいだけに余計にそう感じるのかもしれません。初代のIQであるFlyやIXON IQ、IXON IQ SPEEDは全部そうです。IQシリーズの新型Cyoは発表から1年以上経ちましたが、手前から照らす配光(おそらくM1+と似たような感じでしょう)のRタイプと以前と同じ配光の標準タイプが準備されました。
Trelockのはまだ実物を見てないのですが、これもリフレクタはB&MのOEMかもしれません。
配光の素晴らしさはこれが参考になります。
http://picasaweb.google.co.uk/grahamglen0/LightTesting#
投稿: Vienna | 2010年1月 1日 (金) 19:34
なるほどッ、詳細な解説を有難う御座居ます。
親記事の表現ちょっといじりました、Bi-Lightも正式なものではありませんが。
>配光
ここしばらくB&Mのサイトを見ておりました、特にBIG BANGは見事だと思います。
投稿: alaris540 | 2010年1月 1日 (金) 20:59
B&MのIQ CyoシリーズやEdeluxは、独のさるところのテストでは20km/hで実ルーメン数で140~160ぐらいの性能のようです。
ハブダイナモと前後輪にリムダイナモで3個使用(まっすぐ1個+2個をそれぞれ左右にわずかにオフセットさせる)だと明るさ、ワイドさともにBigBang並、ランタイムは無限大になりますね。
投稿: Vienna | 2010年1月16日 (土) 01:26
リムダイナモというと重いイメージが付きまといますが、B&MはリポビタンDのようにクリッとやると惰力で数回転するほどの軽さだそうですね。
>ランタイムは無限大
なんて素晴らしい響きなのでしょう♪
親記事の「フォーク云々」は勿論将来のバージョンUPに期待して、です。
投稿: alaris540 | 2010年1月16日 (土) 12:25