crops ANTAREX NRX30
サイクルベースあさひ謎の「eneloop禁表記」削除に伴い本記事の電源に関する一節を訂正しました。昨秋のCYCLE MODEでエンジニアは確かに「OK」ッて言ってたのになァ。
そうですねェ~、確かに「随分と長く待ったなぁ~」と思います。
昨年のCYCLE MODEでの初対面から4ヶ月、ようやく我が家にやって来ました。cropsのライトはX10以来、同展でエンジニアが名刺をくれた程さんざんッぱらノーガキをタレてきましたので「もういい加減買ってレビューを書かんとなァ」ッてことで。NRX35のシマリに欠けるパターンが気に入らなかったので公称出力では同機に一歩譲ることになっている本機を選びました。システム全体で259g(付属マンガン電池・延長ケーブル込)、うちランプハウスとブラケットは105g(いずれも実測)、バッテリー・パック分離型とあって「明るいライトだゾ」という雰囲気だけは出せていると思います、が、更に新機軸を盛り込んだ完成度はともかくDOSUN M1・M1+がハンドルバー上で完結していることを考えますとまだ虚仮脅し感は拭えません。
ランプハウスはハンドルバー・ブラケットを同社他機と共通化、ポリカーボネイトで覆うことで火傷を防止は建前、たぶんブラケットのガタ対策だろう、その後端に電源スイッチがバッテリー・パックから移設…等々、特別面白いわけではありませんが前作・NRX25の「懐中電灯の首をもいだだけ」からわりとマットウな造形に正常退化しました退化も進化のうち。注目点は量産化にあたり光源をSSC P4に換装してきたこと、燃費対策ではないでしょうかトレンドはMC-Eなのに。いかにも電池の持ちそうな印象を与える公称ランタイム曲線は「守りに入ってる」ともとれるもので、「ライバルメーカーの市場を食ってやろう」といった意気込みが感じられませんそりゃ確かに、概ね初期照度を持たせて持たせてストン、という機種は電源の管理をきちんとできる人にしか薦められないが。ベゼルの中でリフレクターが動くことによる芯ズレがあり、納品早々「ケコッ、ケコッ」と指で押してセンタリング修正をさせられてしまいました。スイッチは押し切りを繰り返すことで点灯→点滅→OFF。接触不良?押しても作動しなかったりドライブMODEをスッとばすことがあります。点滅間隔は見た感じ毎秒2回、もっと短くして欲しかった。
バッテリー・パックは専用ブラケットでボトルケージ台座へ固定、「電池コメるだけの筒」になりました、コレでよかったのだスイッチなんか残したからフレームへの固定法、ひいてはベルクロバンドの固縛力が問題となったのですよッ。電源は「Ni-MH可」ながら駆動回路の特性上?アルカリ推奨のようですが、付属の電池はマンガンで「どこまで本気なのか…」。省エネの観点から自転車が注目されている昨今なだけに、そのイメージを後押しできる仕様にして欲しかったものです。それにせっかくバッテリー・パックをダウンチューブに提げているのですからNRX25のプロトタイプでも見られた4C版など大容量化を検討してもいいのでは昨夏eneloopに単1・単2が加わったことだし、汎用電源が使えるメリットはもっと活かすべき。勿論ソレに見合った駆動回路も。cropsのエンジニアは「テールライトの電源もここから引けるようにしたい」と話していましたが、よほど強力な電池を持ってこない限り実現はおぼつかないことでしょう、宮田工業がダイナモライトで失敗してるんですよ後ろを明るくしようとすると前が食われてしまう。砲弾型LEDをチカチカさせる程度だとしたら敢えて長いケーブルを引き回すメリットは見当たらない。両端に被さっているシリコンゴムはフレームの傷つき防止と防水効果を高めるためのもの取説より。ほこりが付きやすいので使っていてあまり気分の良いものではありません。なおブラケットにはスリットが付いており、TOPEAKの携帯ポンプ固縛用ベルクロバンドが怖いくらいピッタリ^^これで長丁場も安心です着脱に際しバッテリーパックがブラケットを削ってしまうくらい実際にはしっかり咥えている→バッテリー・パック着脱の際ボトルケージに干渉するのでやはりTOPEAKあたりのポンプホルダーがイイみたいです、トホホですね!
タイラップも付属していますが、よほど特殊なフレーム形状でもない限りダウンチューブのボトルケージ台座以外への取付けは考えなくてもいいのでは。このほか取説には共締めにすることで「2個使いもOK」とあり、CATEYE ABS-20を髣髴とさせます。
ランプハウスとブラケット・UB16-40との着脱はたいへんな力が要り「ううッ、壊れそう!」。ひとたび組み合わせたが最後、二度と外す気が起きなくなります。購入をご検討中の方は覚悟しておいて下さい、勢いで引き抜こうとするとバンドが折れるかもしれません。ならば、と物置の肥やしと化していたCPLB01を突っ込んでみたところ「…若干マシかな」。ただし同機はハンドルバー径に対するスペーサー調整が他社製品とは勝手が違うのでチト面倒ですこの点はFB22-28に同じ。
くッ、暗い!
解っていたつもりなんですけどねェ…画像は銀栗+2AAのE20と、壁面までの距離はいつもどおり約20cm、肉眼で見るSPOTの大きさは両機ともこの画像の約半分です。中心照度・周辺光量とも本機が完全に負けてます!コレではたして新製品と呼んでイイのか?
5・20m先の路面を。HATTA様のトコの照射比較を御覧になった皆様、ホントにあのまんまです。「他機の照射画像を貼り付けてもバレないのでは?」と思ってしまうくらいフツーに懐中電灯で、この暗さが5・6時間続いたところでねェ。飛距離はリフレクター径相応だと思います。
「LEDなのに電池の持ちが悪い」という的外れな批判を如何にかわすか?一部のライトマニアを除く自転車乗りの経済観念がそこここに見え隠れする作りでした…一口にランタイムと言ってもソレを長いと見るか短いと見るかは極端な話ユーザー各人の行動様式、暗い時間にどこいらをどれだけ走るかによるのではないかと思うのですが、如何なもんでしょ??決してメーカー擁護ではありませぬまた現状[明るさ×ランタイム]を求めるのであれば相応のシステム大型化・重量増は避けられず、それでもユーザーに「明るさには代えられない」と言わしめるくらい思い切ったモノ作りをしないと日本に染み付いた「CATEYEの呪縛」は破れません、でしょッ。( ̄ヘ ̄)b”
…というワケで、20万アクセス達成記念にどなたかコイツを改造しませんか?
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コメント
ちょこっとエコ風味な街乗りユーザーがファッション的にもちょこっと上級っぽいライトが欲しいなぁ・・ってところをターゲットにしているのなら価格的にも良いところ突いてるように思えます。
が・・やはりガンガン漕ぐ人にはナメてんのか?って明るさなのかも知れないですね。
とは言えアルカリ4AAでそれなりに明るくするとなると、ランタイムは頑張って3時間ってとこでしょうか。
投稿: monozof | 2009年3月26日 (木) 21:20
monozof様、ご指摘の通りだと思います。
開梱早々、ランプハウスのテールキャップを留めるネジがコロリ…トホホでした。
>ちょこっと上級っぽい
街乗りはどんな競技よりも難しく、危険な筈なのですが…自転車の未来は想像以上に暗いかも。
>頑張って3時間
その3時間の意味を即座に理解できる人は少数派ではないでしょうか。かく言う私もその感じ方を変えるのに数年の時間を要しました。
投稿: alaris540 | 2009年3月27日 (金) 01:15