最初から自転車用と称して売り出しているライトを買うのはホントに久しぶり、CREE+4AAってこのギョーカイではどうして出そうで出てこないスペックですどうよ、crops!。「HATTA様のトコではさんざんっぱらノーガキたれたからなァ」というワケでアカリセンター初注文、去る9日に納品と相成りました。全長118.7mm、ヘッド幅58mm、ブラケットクランプバンド幅15mm(スペーサー別)、重量191.5g(付属アルカリ電池・25.4mmΦブラケット込、スペーサー別、いずれも実測)。人型を模したDOSUNロゴのコジツケ加減はジッツオといい勝負で、ちょっと笑えます。

「どうやって2方向に振り分けているのだろう」と思っておりましたが、パッケージのアイコン風イラストを見て大いに納得。足元へはLEDの光がダイレクトに、特徴的デザインのリフレクターはCATEYE HL-EL600RC・610RCをひっくり返した感じ、水平(光軸)から上へ光が散るのを極力抑えつつ飛距離を稼ぎ、横長パターンを収束させる発想の差ですねもので、だんだら形状はモーターサイクルでよく見られるアレ。ヒートシンクとの連携も考慮したレイアウトのようです。
そのヒートシンクとスイッチはラバーに囲まれており、如何にも「防水だゾ」。押し切りを繰り返すことでHi(100%)→Middle(60%)→Lo(30%)→点滅→高速点滅→Hi…OFFは2秒の長押し。クリック感が不明瞭操作音は非常に小さいな上タッチがやったら硬く、おまけにMODE切り替えに若干のタイムラグが生じるため通勤ではイライラの元となること必定です。ヘッドを捻ってボディー(電池室)と分離するところはSmartやPanasonicと同じ。かみ合わせる位置決めのマークが判りにくくさァ、どこにあるでしょう、電池を収めてからヘッドとボディーを組み合わせるのにこれまたタイヘンな力が要り、斜めに脱線しやすいのが困りもの。
コレですっかりメゲてしまいました。電池はアルカリ推奨、オキシライド・eneloop・EVOLTAは使用不可取説より。概ね初期照度を維持し続ける駆動特性に起因するのかも。ガス抜きペレットは無く、明らかに1世代前の設計です。

国内で流通している自転車用ライトでまだCREEは珍しいので明るいと言えば明るいですつーかさァ、いつまで0.5Wや1Wあたりをウロウロするつもり?技術が無いのか、ヤル気が無いのか、開発者が自転車乗ってないのか…C.タンクの爪の垢でも煎じて飲ませてやりたくなるワ!。戸外に持ち出す前に壁面でパターンをチェックしてみました。特定の角度へは散ってしまうものの、(擬似)回転放物面、あるいはそれに准ずる回転対称の集光光学系を有するライトに比べれば対向者(車)への防眩効果は期待できる、かな?中央の横長SPOTは寿司ネタのイカが2枚重なっている様な感じ、約30cm以遠では2枚の間にダークラインが発生します。バッテリー・インジケーターの光を通す切り欠きからの漏光が非常に気になる一方でヘッド外周に回り込んでいるクリアパネルのエッジの光は「確かに気になるけど相対的に控えめに感じてしまう」。

今回は10・20m先の路面にマーカーを追加、ダークラインを5・10m先に合わせ、違いを比べてみました…「想像していたほどWIDEではない」。飛距離はそこそこありますが、光軸を遠くすると本来の防眩性歩行者目線で「わりと」、普通乗用車目線(地上高約120cm)では差がイマイチ判り難かったけどが活かせませんので5~6m辺りが実用いっぱい、といったところ。そして足元から先約2mに渡りほぼ真っ暗なところが出来るのは正直不安で、サブライトが欲しくなります→改良されました。出会い頭の被視認性は真横こそほぼゼロですが50度くらいまではLED自身の光が直接、そこから75度くらいまではリフの平面部分からの光が飛ぶので全然見えないわけではありません。コレはリフレクターを切り欠かなくてもそこそこのレベルに持っていけることを意味しており、ヘッドの気密性を高める上でも有利な方法ではないでしょうか、まだまだ研究の余地がありますね。
公称ランタイムはHiで5時間。2時間程点けたところでバッテリー・インジケーターが緑から赤に変わりました。電源を切り、再び点けると緑に戻るところを見ますと「早めに知らせる」ということでしょうか、やっぱNi-MH使っちゃう人への配慮!?

ブラケットのすり割り式クランプは大小2種類が付属。小は内径25.4mmΦ、大は34.8mmΦに対応、それぞれスペーサーの組み合わせにより19mmΦ・21mmΦ22.2mmΦはギリギリなんとか・31.75mmΦ・34mmΦ…26.0mmΦはどうした?同径は手持ちのスペーサーを何枚も重ねてトホホになります。つまみネジM5×14は指の力ではトルクが不足しがちで、キー溝を付けるのなら最初から+やアーレンスクリューでもよさそうな気がします。クイックシューのロックは画像のように開放、ライトを後方、即ち力を入れてる指に向かってスライドさせます、コレがまた指に痛い!またクイックシューは左右4段階・約15度づつの角度調節が可能。菊座が付いているのでCATEYEほどだらしなくはないもののショックで動いてしまうところは一緒で、クランプネジをギッチリ締めておく必要があります。
コレで3連装・4連装、4ダイ・6ダイと妄想が…待望のCREE搭載で明るさを求めながら同時に公道を往くものとしての節度を兼ね備えようとした製品で、今後自転車用LEDライトは本機が1つのお手本(叩き台)になっていくことでしょう。しかし操作性には不満が多く残りました。真冬の未明、箱根の旧道で冷凍人間になった経験から私は操作の軽さに徹底的にこだわります、明らかにR&D不足ですナ。指先の力に自信のあるツワモノにだけオススメ、欲しい方は今から手指を鍛えておいて下さい。
期間限定カキコのつもりでしたが、コメントを戴いてしまいましたのでココに残しておきます…米国発金融恐慌の影響でTREKがGIANTへ!のカーボンフレーム発注数を大幅に減らした、という噂を行き付けのショップで聞きました。オバマ政権は過日発表した景気対策にバイ・アメリカン運動を盛り込んだ保護貿易主義は民主党の伝統ようですが、「自転車の場合、真にアメリカ製(フレーム)と言えるのはチタンぐらいだろ」とはショップのオヤジの言。かつて湾岸戦争でブッシュ大統領(当時)が「コレはアメリカ製!」とブチ上げたパトリオット・ミサイルの中身はほぼ100%日本製であることが後にバレてしまったように、「アメリカのイギリス化」はかなりのところまで進行しているのではないでしょうか、日本だって他人事ではありません。(2月19日・追記)
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