MIZAR SD-832S
やっと来ました、単眼鏡。昨年9月末の発注から3ヶ月も音沙汰無く、正月明けに問い合わせたところ「メーカーへ連絡が行ってなかった」とかで3日後に納品と相成りました。しっかりしてよッ、誠報社さん!私はたまたまMIZARのカタログを見て発注しましたのでこの型番ですが、ケンコーならこちらですKM-832という型番は同社のカタログには無いので製造元はまた別?。携行性重視の単眼鏡にあって本機はちょっと特殊な部類に入り、これ以上の口径はまず見当たりません。おそらく同じ理由でポロⅠ型プリズムの機種もほとんど廃れてしまいました。
口径32mmともなりますとEDCはチト嵩張りますが、星を観るにはやはりこの位は欲しくなります。8倍ながら接眼レンズの見かけ視界が広く、実視界7.8度は星向き。アイレリーフも17mmと大きくとってあり(いずれも公称値)、見口を1段階折り返せば画像がその状態。2段階まで可メガネ使用OK。ピントリングはパッと見判りにくく、ライトのツイストスイッチよろしく鏡胴をグリッ、ローレットかゴムリングが欲しかった。防水性は無し、ですよね?ランヤード・リングを留めるネジが簡単に緩みますので。キャップは対物・接眼共通。接眼側がスカスカで触るとポロッと外れてしまうため見口ゴムはいつも1段階折り返したままにしています。
開梱早々レンズを向けたのは…高圧ナトリウム灯でした。予想通り光源から斜めにフレアがオモイッキリのびていましたコレを確かめたかった。シュミットペンシャン型ダハプリズムの屋根(稜線)部分から発生しているもので、これを除去するには位相差コーティングが不可欠です本機は値段からしてたぶん未処理。日本の主要メーカーも頑張ってはいるようですが、いまだカールツァイスのPコートを超えられないままでいるのだとか。光源との角度によって発生するゴーストは鏡胴内部の反射が原因と思われます。マルチコートだってピンキリですのでやったからと言って必ずしも高コントラストに結びつくというわけではありませんし、ハロや周辺像の崩れなんか気にしだした日には一気にン十万コースですだったらツッコムな、はナシよ。
普段使っている8×42双眼鏡に比べて何となく星々が遠く感じられるのは片目で視ているのと口径の差?それでも冬の主な星雲・星団は一通り楽しめますので、以前持ち歩いていた7×18私のはマイナーチェンジ前がいいとこ月と金星くらいだったのからすれば段違いの進歩です。仕事帰りにちょっと眺める程度なら充分なスペックで、これ以上のものを求めるのならしっかりした双眼鏡を持ち出すべきでしょう。
EDCトオメガネは本機で一応の決着が付いた感があります。今後はぶるじょわ路線邁進で財布崩壊!?
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コメント
冬の帰り道は星の輝きが目立つので、ポケットに単眼鏡があれば、いつでも堪能できますね。
ちょっとウラヤマシイです。
いつも道すがら、家に着いたら双眼鏡でじっくりとか思ってはいても、結局窓からちょっとのぞいてお終いってなことが多いです。
投稿: azu | 2008年1月21日 (月) 12:31
おおっ、ミザールのモノキュラーでありますかっ
alaris540さんも、こんなの購入されるんですね。
わたくし、星はめったに見ないので、
ちっちゃなモノキュラーで充分なのですが、
ケンコーの8~15倍ズームモノキュラーになると、
ふもとの酒屋に固定するのにさえ苦労してます。
星を見るときに手持ちで大丈夫なんでしょうか?
投稿: 98k | 2008年1月21日 (月) 21:47
alaris540さん、おはようございます♪
おっ!単眼鏡のご購入、おめでとうございます♪
私は鳥見がメインですが、カール君の単眼鏡を買おうか、買うまいか悩んでいます。
(あれば便利なのは分かっているのですが、使用頻度の問題で(汗))
単眼鏡の性能評価に高圧ナトリウム灯を見るのが良いのですか…勉強になりました!
投稿: ニャん丸 | 2008年1月22日 (火) 06:41
なんでも選び方ってあるもんですね~
私、HIDってドラゴンⅡしか持ってないんですが、フレアをみるのはふつーにDⅡとかでも可でしょうか?やっぱ、トンネルとかに持ってかないとダメ?(^^;
投稿: 川端 | 2008年1月22日 (火) 08:30
皆様、コメント有難う御座います。
>窓からちょっとのぞいてお終い
そこですぐに持ち出せるように、と買ったのですが、観たいときに曇っていたり月が大きかったり、挙句の果てに星が出ているのに見ること自体を忘れていたり(爆)…。
>ふもとの酒屋に固定
同機は8倍側でも射出瞳径が小さいぶん視野のブラックアウトを起こしやすいので酩酊状態ではかなりの困難が予想されます。
>手持ちで大丈夫なんでしょうか?
条件にも依りますが7~8倍は手持ちで使えるほぼ上限、口径32mmなら6倍でもいいくらいです。寄りかかれるものがあればそこにひじを乗せると安定する、といった説明があるのは藤井旭さんの本くらいかなァ。
>カール君
動きの多い鳥であれば双眼鏡「ビクトリー・シリーズ」のほうがいいと思います。遠方の対象をじっくり狙うのであればスポッティング・スコープの出番でしょうか、KOWAプロミナー・シリーズとか。
>性能評価
双眼鏡・単眼鏡はまず手にとったら指のかかりやすさと重量バランスをチェック、続いて対物レンズを覗き込んでコーティングをチェック、それから明るいところへ向け持った手を伸ばした状態で接眼レンズを覗いて射出瞳が真円かつ陰りが無いかを確認、そのまま光軸に対して斜めから覗き込んで内面反射をチェック(コレを対物側からも)、メガネ使用の方なら見口ゴムの展開/格納法も。昼間、近くにビルディングがあればその窓や壁面のタイルで像面の平坦度と周辺像を確認(ついでにピントリングのタッチも)、夜であれば水銀灯など強い光源へ向けてゴーストやフレアの出方…この間約1分。及第点が出せるか否かは(大型機を除けば)店頭ですぐ触れる場所にあるか奥の棚(ショーケース)にしまってあるかで概ね見当が付きます。
>フレア
ウ~ン、あまり見ないほうが…。
投稿: alaris540 | 2008年1月22日 (火) 23:39