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2007年10月 6日 (土)

第34回 国際福祉機器展 H.C.R.2007みてある記・車椅子編

行ってきました、ビッグサイト。福祉・介護機器の展示会は7年ぶりです。会場がバラケていたせいもあって2日かけてもまわりきれませんでした。それでも内容は盛りだくさんですので98k様風に分割UPでいきます、まずは車椅子から。

Mini_sd_038Mini_sd_039「またパンテーラに座ってみたい」…7年前に地元で開催された展示会で衝撃を受けて以来あの軽さが身体から離れませんでした。軽量・高剛性のスチールフレーム、猫背にも対応できるバックレストの調節機構、妥協の無い各部の作りはまさにお手本と言っていいもの。主力モデル・S2が標準装備状態で約8kgと、ロードレーサーといい勝負です日本中の病院・施設にはびこっている同じくスチールの車椅子で15~16kg。SPINERGY SPOXがついたU2 lightに至っては6.5kg!画像右は同じく新製品・S2 swingのレッグサポート着脱機構。屈曲部のトリガーを引くだけで簡単に着脱・折り畳みが可能です。このレッグサポートをフレーム内側へたためるのは他社にはない特色で、ベッドサイドでは大きなアドヴァンテージになること請け合いでしょう同ベッドにピッタリくっつけられ、且つスーパートランスを妨げないのだ→バリアフリー2009で聞いたところ、S2 swingは同社の出荷台数の約3割を占める稼ぎ頭になったそうです、やっぱりねェ~。(2009年4月19日・追記)同社のブレーキ操作はちょっと癖のある独特なもので、安物しか知らないオバサン介護は面食らうかもしれません。車椅子1台に黙って30~50万出せる気合と価値観も求められます。

Mini_sd_049Mini_sd_050TiGのチタン製車椅子。標準装備で8kg代半ばながら折りたたみ機構を有するあたりパンテーラへの対抗意識を感じさせます。チタンに虹色の表面処理を施すのは同社ならでは。かつて同社の自転車はツブシを入れたチューブが割れたなど、あまりいい噂を聞きませんでしたが、展示されていた車椅子はいずれも欧州のTUV規格をクリアしているそうですので「経験値を積んだ」ということなのでしょう。22~30万は加工の手間を考えればバカ安だと思います。

Mini_sd_047Mini_sd_046画像左はパラリンピックでよく登場するOXエンジニアリングの競技用車椅子です。ホイールはCORIMA、フォークはオリジナルのカーボンで健常者でもグッとクる作りです。右は同社の車椅子についていたブレーキの利きをアジャストする仕掛け、レギュラーモデルのほとんどに標準装備されます。ダイヤルはシブいのですがタイヤの空気圧とは別に調整が簡単に出来るのはいいことだと思いますフツーはネジを2本のスパナで緩めてブレーキをマウントごと動かす必要がある。このほかcannondale SIX13を思わせる、カーボンチューブ+アルミラグの車椅子も展示されていました。

Mini_sd_045Mini_sd_043Mini_sd_044これらは何かと申しますと、パイプの出っ張りとかフットレストのピボットや裏側のリブが移乗時、特に介助を要する方の怪我を誘発する、というものです。フレーム内側のフラッシュサーフェス化は極めて重要だと思うのですが、各社のアプローチは甘い、と言うよりそこに気付いていないエンジニアは多いのではないでしょうか。

Mini_sd_024周辺技術も忘れてはなりません。画像はカワグレのUDG(ユニバーサル・デザイン・グレーチング)です。交通バリアフリー法(現・バリアフリー新法)を受けた、車椅子の通行を妨げないパターンとかで、従来のものが型で抜いているのに対しこちらは1つ1つスポット溶接で作ったそうです。「トラックに踏まれても平気な強度を出すのが開発の課題だった」とのこと。コレならロードレーサーでもハンドルを取られる心配がほとんどなくなりますね。

Mini_sd_048ライトネタをひとつ、台湾のメーカーブースにあったLEDライト付き電動車椅子。もちろんテールライトも付いています。クルマからすぐに気付いてもらえる、かな?まずこのLEDを換装してパワーUPを、と妄想が…。

イイものがあるのは解っていても(解っていない人のほうが多いように思うが)特に病院・施設ともなれば限られた予算の範囲内でしか機材を揃えられないのが現実です。しかしながら見かけのコストを削ることが長い目で見れば大きなマイナスにつながる例は枚挙にいとまが無く、「一時が万事」の怖さを知る現場として安易な妥協は出来ない、と思わずにいられません。与えられたものを使いこなすのもプロの仕事であることと、だからと言って何でもかんでも無条件で受け入れるのとは別の話ですので。そして「老いて、病んで、死んでいく人に価値は無いのか(髙口光子)」と、道具を作る・提供する人は常に自らに問いかけていかなくてはならないのでは、と思うのです。「人の価値は出会った人で決まる(同)」のなら。

次回はメカヲタ編です、乞うご期待!

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TBさせていただきます。 私も「ヘルバーさんへの思い」についての情報を書きました。情報交換になれば幸いですf(*^_^*) [続きを読む]

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